La Reconquista:(名)国土回復運動

日本では「大航海時代」という区分でヨーロッパの歴史が書かれているが、スペインには厳密な意味で合う単語がない。スペインの場合、イスラムが入ってきた711年から始まり、Granadaを落とす1492年までの時代をLa Reconquistaという時代区分でくくる事が多い。この「国土回復運動」という訳語については、まぁいろいろとあり面倒なので省く。時代は、絶頂期の日本で言うところの『カトリック両王』の時代。映画にもたくさんなっているが、スペインでもコロンブスアメリカ大陸に到達した1492年を起点とし、その前をprecolombino(na)とくくることもある。ちなみに、スペインでコロンブスは「ブス」までつけない。"Cristóbal Colon"だ。コロン。これ知らないで、バルセロナにいって「コロンって誰?」とかいったら、おそらくスペイン人にでさえ冷ややかな目でみられてしまうだろう。

4日の日記でゲームはやらん!といっていたが、大航海時代となると別である。現実にスペインにいけないなら、せめてゲームの中だけでも!となるのは、当然の成り行きだ。しかも、おいらはバルセロナの『海洋博物館』に足繁く通い、いかにして『船乗り』になるかを、日々考えてきた人間。スペイン、船乗りときたら、もう何が手につかなくなろうとも関係ない。バーチャルの世界で、スペインひきこもりを再開するのだ!

とあいなったわけだ。

大航海時代online公式サイト


なったわけだ・・・といっても、実はスペインにいたときにこのゲームは開始されていたのだが、スペインのネットワーク環境の関係と、さすがにスペインにひきこもってまで日本のゲームやるのもなんだな〜ってことで、日本に帰ったあとのお楽しみにしておいたのだ。

だが、一人でやるにはつらい。本物のスペインにひきこもるなら、まぁ一人でもいいのだが、ゲームなわけだし、友人を集めてやりたかった。気がついたときに誘ってはいたものの、なかなかタイミングが合わず、実現できないでいたのだが、生活も落ち着いてきたし、その反面、スペインから段々離れてしまっていることが苦痛にもなってきて・・・。

もうぶっちゃけ、スペインの地名とか、スペインじゃなくってもヨーロッパの地名が自分の口からでてくるだけでいいのだ。「マラガいこう!」とか「ちょっくらジェノバ」いってくるとか、どうせ田舎だろうが「バレンシア」をフラフラ歩く・・・とか、そういう言葉を日記なり、口に出したかったのだ。

ここまで来ると「哀れ」という言葉でしか表現できない気もしてくるが、とりあえず2週間のお試し版というやつでやってみることにした。

ネットゲームということもあって、人を選び、誘えたのはむんとケニー。あと康雄とりの夫妻だが、ここはまぁ、ダメもとという感じ。

主人公はもちろんイスパニア出身。名前は昔から使っているバルバロッサにしようと思っていたが、案の定とられていたので、フェルミンにしてみたらそれもだめ。じゃ〜ガルシアは!と思ってもダメ。パスクアル・・・は名前じゃないし・・・ということで、結局、マサキートになってしまった。まぁ、よし。

スタートはセビージャからはじまる。イスパニア出身だから。出身都市まで選べたらバレンシアにしたのにな〜と思うが、まぁ、そこまでこだわってやる人もいないだろう。

ハリーポッターみたいな学校で、冒険、商業、海事の3つから選び講義を受ける。講義っていっても、基本操作を覚えるマニュアルみたいなものだ。ただ、読ませるのではなく、実際に動かしてやるチュートリアル

右も左もわからないので、とりあえず学校の講義を受けるが、これがなかなか終わらない。終わらないというか、あっちこっちにいかさせられる。リスボンいってこいだの、マラガいけだろ、セウタがどうとか、パルマがあ〜とか・・・ひたすら町中を、海原を練り歩く。

海原の方は、意外とリアルというか、もちろんゲーム時間で進むのだが、セビージャからリスボンまで、ゲーム気分で考えても遠い。だから「またリスボンかよ〜!」となる。まぁ、実際には「リスボア」とおいらはいっているのだが。

三人で一緒に遊ぼう・・・ってことで始めたのだが、この日はほとんど学校の講義でひたすら走り回っていたので、一緒に遊ぶという感じではまったくなかった。

まぁ、最初はしょうがないだろう、と諦めて黙々と講義をこなす。講義を受けるだけでレベルも徐々にだが上がっていく。

「初級を修了したらバレンシアに行こう!そしてひきこもろう!」

そう夢見て初日は寝た。

当然、朝になっていた。