Vino日和

ここ最近のcansadoっぷりは、ただ単に寝不足ってだけだったようだ。

とはいえ、平日なら一日5時間半〜6時間くらいは寝ている。自分の感覚的には、「たっぷり」といっていいほどの睡眠時間なのだが・・・さすがにぞろ目も近くなってくると、一日10時間くらい寝ないと疲れがとれないのだろうか。

うううう・・・こうやって、一つずつ一つずつ・・・真綿でギュギュギュ〜って感じに「老い」なるものを感じていくんだろうか・・・

来年あたりになったら呑み会とかで「おいら、最近一日10時間寝ても疲れとれないよ!!」とかなんとか、老いっぷりを自慢話のように話してしまうのおいらがいるかもしれない。

昨夜の予定外の春眠のおかげで、朝から無駄に元気。妙に元気。

つきあいの長い、脳内の水先案内人(一日の指針を指し示してくれる。ノームのような格好をしている)が、

「うむ!今日はVino日和だぞ!」

とおいらに囁いてくる。朝食のコーヒーを飲んでいるというのに。

というわけで、今日は一日中、頭から「Vino」のことが離れず。

そういうば、ここ最近、まったくといっていいほどVinoを呑んでいない。帰国直後は、思い出したようにスペインVinoを酒屋で買って、誰か来たときに呑んだりしていたが、最近はもっぱら焼酎が多い。少人数や男だけの時は日本酒だが・・・。

そう思ったら居ても立ってもいられなくなり、早速メール。勿論白羽の矢の先はねねちんだ。スペインでならいざしらず、日本においてVinoといってパッと思いつくのはねねちんくらいしかおらん。あとは康雄くらいか。

ねねちんは、前石積み場時代は、終石積み時間がちょうどよかったのもあり、しばしば呑んでいたが、今の石積み場バベルになってからは、時間が合わずほとんど呑まなくなってしまった呑み仲間。最後に呑んだのは・・・たしか、おいらが東欧の旅から帰ってきたときにおみやげを渡したのが最後だった気がする。だから、もうかれこれ1年くらい呑んでないのか?いや、違う・・・ポルトガルのお土産をもらったから・・・半年くらいか?まぁ、いいや。

メールしたのは昼過ぎくらいであったのだが、いっこうに返事が来ない。

「う〜〜Vino〜〜!う〜〜〜Vino〜〜〜!」

ほとんど半狂乱。

退社30分前の5時を過ぎても返事がこない。

普段なら、死ぬほど人が多いバビロニアで2時間以上(推測)待つなんて、絶対しないことなのだが、そこまで覚悟を決めて呑みたいと切に願っているのに・・・

「八百万神は、おいらに呑み相手をくれないかっ!」と泣きそうになりつつも、前向きに考え、善後策として、康雄に連絡して、康雄邸に転がり込むにした。

が、終石積み場後、一服しているとメールが入る。はたして、ねねちんであった。

当初の予測通り、ねねちんの仕事終わりは7時半で、早くても7時になるということだった。仕方ないので、本屋でプログラムの本を読んで時間つぶし。

あっという間に2時間経過・・・。

意外であった。1時間ならなんてことないのだが、2時間になると飽きそう・・・と勝手に思いこんでいただけのようだ。こんな簡単に2時間つぶせるなら、今後、バビロニアで待つこともできそうだ。相手が長尾以外なら。

7時半ちょっとまえに無事合流して、店探し。バビロニアには不案内なので、完全にねねちん頼みでいこうと思っていたら、彼女もあまり詳しくないという。これまた意外。恵比寿に引っ越すとか、銀座がどうとかいつもいってるから、てっきりバビロニアは庭だと思っていたのだが・・・。

今回の呑みのテーマはVino、しかもスペインVinoなので、無難にスペイン系の店にし、選択肢をとりあえず狭めてみたところ、カテドラル通りじゃなかった、モザイク通りにスペイン系Barがあるという。駅側だから、大いに不安ではあったが、とりあえずスペインVinoは確実にあるだろうから、その店に決定。イマイチだったら店を変えればいいということで。

メニューを見る。

まず最初に目にとびこんできたのだが「パタータ・ブラヴァス」(ママ)。

もしかして、どっかの地方やら南米とかではこう呼ぶかもしれないが、そもそも文法的におかしい気がするのだが・・・。別にスノッブになりたいわけではないが、そのまま言うには抵抗があったので

「え〜っと・・・まず・・・パタタス・ブラバスと〜」

っていったら

「パタータ・ブラヴァスですね!」

と返された。

それをしっかりねねちんにも聞かれていて、思い切り笑われた。「直されてやんの〜」と。

ちなみに、そのパタータ・ブラヴァスは、パタタス・ブラバスと似て非なるものであった。

Arroz negro(イカスミご飯)も注文。ねねちんがそれほど腹が減ってないとのことなので、一人前で頼もうと思ったら二人前からといわれ、しかたなく二人前で注文。一人前1390円くらいだった気がする。おいらには悩ましい値段設定である。

メインのVinoの方は、「ボトル3000円なら、今日はなんとか許可する!」と店に入る前にいっていたのだが、最低3500円からであった。それ以上は、涙で値段が見えず。ギリギリボトル5500円くらいまで見えた気がする。

copaの方は、580円、680円、780円・・・という感じで3、4種類くらいあった。即座に二人で計算する。

copa一杯600円として・・・ボトルだと3500円でしょ・・・ボトル一本でcopa6杯呑める計算・・・で、copa一杯分の量は!!

後ろを振り返り、copaでVinoを頼んでいる客を捜す。

「あれか!あの量か!」
「あの量だと、5杯・・・もしくは5杯半じゃない?」
「だな・・・6杯にはいかないね」
「うん」
「3500円頼んで、おいしくなかったら目も当てられない」
「とりあえず。copaで頼んで様子見る?」
「うん。そうしよう・・・ただ、copa3杯じゃ、足りないだろ・・・」
「どうする?」
「・・・・copa!」

ってことで、ボトルは断念。

どうでもいいが、かなり昔、ねねちんと渋谷で呑んだ時に、Vinoの種類が豊富そうな店に入ったが、あまりの値段の高さに「すいません・・・やっぱ出ます」と、メニューだけみてでてきたことがある。店員に嘲笑をあびながら。

ちなみに、ねねちんの名誉のためにいっておくが、ねねちんはおいらと違って貧乏ではない。あくまで、おいらにあわせてくれてるだけで、おそらく普段だったら5500円のVinoも鼻歌交じりで頼んでいるはず。

一杯580円のVino・・・スペインなら今のレートでも上級安Vinoがボトル一本で買える値段のVinoを・・・チビチビとなめるように楽しむ。

注文するまで侃々諤々あったが、さすがはVino日和、なんだかんだでうまい!

580円と680円のを交互に、最終的に4杯だけ呑んだ。まだまだ全然足りなかったが、これ以上調子にのると、あとで泣く羽目になるので、次のVino日和まで我慢することにした。

ところで、呑んでいる途中、突然おばあちゃん(あだ名が「おばあちゃん」。おいらしか呼んでないが・・・)からメールが届く。

「長尾君、今日、バビロニアいない?斉藤和義のライブ会場でみかけたんだよね!」

おばあちゃん・・・「私は長尾の番人ではありません・・・」と思いつつも、返事を返す

「おいらも今バビロニア〜!もしかしているかもね!」

長尾と斉藤和義がどうにもしっくり来ないし、そもそも、この時間に長尾が仕事を終え、ライブになんぞいってるわけない・・・ただ、長尾の風貌は独特なので、そう簡単に見間違えるとも思えない・・・。

もしバビロニアいるなら、一緒に合流できるかも・・・と長尾にメールしてみる。

斉藤和義のライブいきましたね?」

「・・・いきますた」

時間はまだ10時ちょっと過ぎ。終電まで呑んでも、2時間弱はいけるはず。

ということで、合流することが決定した。

続きは明日にする。