合コン

石積みがどれだけ暇でも、週末忙しいと、その週は「忙しかった!」という気分なる。何ゆえ・・・。

週末通り越すたびに、時計の秒針が狂うような感じで、なにかが少しずつずれていってる気にもなる。差が小さいから、その瞬間は気づかないんだけど、しばらくたつと「およっ!」ってなるから恐い。まさに時間の恐ろしさだな。

ゾロ目Fiestaから初のユキナリからの電話。

合コンの人数が足りないらしい。

合コン。

この前ねねちんからそんな話もあったが、懐かしい響きだのう。

合コンのもつ不毛さに気づいて、もうだいぶ久しい。たしか21歳だから、12年前。それが、記憶にあるなかでは最後に参加した合コンだ。もしかしたら呼び名や形を変えたものには、知らずに参加しているかもしれないが、「合コン」と称され、目的も合コンらしい合コンというのは、確実にそれが最後だ。

高校生から大学一年くらいの間は、友達の女の子とかから頼まれたり、男友達から頼まれたりして企画することもあったが、不毛さ・・・というか、なんかいろいろ面倒くさいということに気づいてからはまったく企画しなくなった。


その後、環境的なものなのか、おいらの好む友人の性格によるものなのかわからないが、企画する人もいなければ、誘われるようなこともまったくなく、たまに呑みのときに、他の人間から聞く、「この前、合コンいったんだけどさ〜」という台詞を、冥王星のよりも遥か彼方でのできごとのように聞くようになってしまった。

学生が長いから、他の人よりはありそうなもんだけど、大学院でそばにいた方々は、呑みの席で、女の話をするよりも、原敬の政権がどうとか、大正デモクラシーがどうとかで盛り上がる方々だったので、当然、合コンのゴの字もでるはずもない。

その後も、スペインのためにケチケチ生活に入ったもんだから、誘われたところで合コンなんぞにいく余裕もない。

スペインにいってからとなると、少々判断が難しい。

仮に合コンというものが、とある場所に一堂に会し、そこで友達に見知らぬ異性を紹介されるような状況があるというのが合コンの定義なら、スペインのFiestaはすべて合コンになってしまう。

さらにそこに「パレハ(カップル)を作るという前提がある」という定義を付け足しても、スペインのFiestaはすべて合コンだ。

そうなってくると、Fiesta=合コンになってしまうのだが、日本でも六本木のクラブにいくことを合コンとはいわないのと同じように、確実にFiestaは合コンではない。
じゃ〜何が違うのか・・・なんなんだ?

時間を指定すると?人数を調整すると?バランスを人為的に作り出すと?

わからなくなってきた。

長尾に「おまえがやってるFiestaは全部合コンみたいなもんだ」と言われてから、あれこれ考えたのだが・・・はっきりと「違う!」といえるほど説得できないどころか、「いわれてみれば、そうなのかもね〜」と思えるところもある。

なので、Fiestaは合コンの要素はあるが、合コンではないということでいいんだろうと、決着をつけたのだが、それだと、その合コンの要素というのがはっきりしない。

ちょっとまて。落ち着け。

今回みたいに誘われた場合、まず、その「集まり」に対して、他の呑みとは違う何をイメージするか・・・・。

あった。

前提として、「企画者は例外の場合はあるが、恋人がいてはいけない」というのがありそうな気がする。なかには、中道的な合コン・・・いうたら、中道合コンもあるが、本来、合コンというのは、そういう暗黙の了解がある・・・気がする。

Fiestaにはそれはない。Fiestaとはのべつ人を選ばない集まりなのだ。

おお、まずそれは違うね。うん。

というか、その日本特有の「みなまで言うな!」的な部分を考えると、結構わかってきた気がする。暗黙の了解だ、暗黙の了解。

わざわざ聞かないけど、「恋人はいないんでしょ?」
わざわざ聞かないけど、「探しにきているんでしょ?」
わざわざ聞かないけど、「査定しているでしょ?」
わざわざ聞かないけど、「電話番号交換する?」

うぬぬ・・・・恐るべし、暗黙の了解。

Fiestaは、気になる子がいたら「現在恋人がいるかどうか」聞くこともあるし、「恋人が欲しいか」(そこまでストレートに聞かないが)も聞いたりもする。で、お互いにあれこれ聞いても怪しまれないし、電話番号とかもいとも簡単に聞ける。

でも、合コンだと、電話番号きいたらかけなきゃいけないような気がしてくるし、あれこれ質問したら興味をもっていると思われそうだし(話している相手も含めてだが、どちらかというと「あいつはあの子を狙ってるのか」的な周りの感覚)、そうそう・・・思い出してきたよ。いろいろ面倒くさいだ。

バスケの試合じゃあるまいし、なんでオールコートマンツーせにゃあかんのだと。いろんな人と話したっていいじゃないか。おまえはあっち行くなら、おれはこっち行くとか意味わからんだろ。別にNoviaがいたって、酒の肴に会話したいんだからいいじゃないか。

あ〜そうだ!そうだ!

「不毛」と思ったんじゃないや。そんな何かを期待して大地を耕していたんじゃない。あの「暗黙の了解」が、微妙にかわされるアイコンタクトがつらかったんだ。

でも、今思うと、いたしかたないところもある。男子校だったし、大学生もすこぶる健全な若者なわけだ。三国同盟あり、停戦あり、不可侵条約あり、奇襲ありのルールでもしかたない。

大人になってからの合コンというものが、まったくわからないが、おいらのイメージとしては、大人なんだから、「楽しくお話して呑む」という感じを想像するのだが・・・もしかしたら、賢くなったぶん、社会の裏をみたぶん、もっとえげつなく、戦術・戦略を駆使して戦っているような気がしなくもない。

どっちなんだろう・・・人によるんだろうな。

あと、噂で流れてくる、ジャンル別合コンというのもどういうものなのか見てみたい。「弁護士合コン」、「スチュワーデス合コン」、「医者合コン」、「看護婦合コン」「電○/博○堂合コン」などなどだ。

もうこの辺りになると、暗黙の了解がうずまいているのだろう。


で、ユキナリ曰く、最低二人は足りないらしい。そこで、あらぽんを呼ぶという。でもって、久保も呼ぶという。男が多い分には文句はいわないというのだ。その台詞だけでもこちとらヒヤヒヤさせられるのだが・・・エサがいないぞ。エサが。上に書き忘れたが、合コンにはエサが必要なはずだ。でも、われらサレ○アンにするという。長尾をすすめてみたが、やつは時間を守らなさすぎるので、難しいところ。合コンには遅刻しないでくるんだろうか?

で、おいらはというと、合コンでのあらぽんを是非とも見てみたいところなのだが、mamiさんのフラメンコの発表会に誘われ、その公演時間とぶつかりそうな気がしたので、とりあえず保留に。

家に帰って時間調べたら見事にぶつかっていた。

考えた結果、フラメンコに行ったあと、二次会があるならば行く・・・ということにした。ただ、場所が品川だか板橋だかで・・・気持的にはスペインより遠い。

当日にならんとわからんが・・・「やっぱやめとく」ってなりそうな気がする。


帰宅後、バルセロナについて情報収集。あちら(スペイン側)の回線の問題か、えらい時間がかかったが完成し、サキュバスさんにメールする。が、なぜかエラーで戻ってくる。何度送っても戻ってくるので、携帯の方にメールしてみると、なんと二週間前くらいに書いた、宿についてのメールも届いていなかった。

観光地からちょっと遠い一泊237Euros(スペインの宿は一人頭じゃなくって、部屋での値段なので、一人だとその半額になる)の宿に泊まるということに、目玉が落ちそうになるくらい驚いて、急いで別候補となる宿をいくつかチョイスしてメールしたのだ。そのレベルまで出せるなら、カテドラルそばにもっと安くていい宿があると。が、その情報も無駄になってしまったっぽい。無念・・・。

その後、コスタのお仕事。おいらが田植えしている間に、静岡の子がバレンシアへ旅立っていった。約半年くらいのコスタ留学。今なら寅さん兄妹がいるので、仲良くなれば、バレンシアを堪能できることであろう。で、それとは別にもう一人、7月くらいにコスタに行く。3ヶ月以内の短期コスタ留学。その子は、その後イギリスにいくとかなんとか。

いつものことだが、ハンカチの端を噛んで「よよよよよ」と泣きたくなる。