Plz de Toro(闘牛場)見学にいってきた!

Masaquito2005-05-26

朝起きたらなんとな〜く軽度の二日酔い。もうそんなんは慣れっこなので、普通に活動する。

今日は昨夜あたりに話を聞いた「闘牛場見学」の日だったが、微妙に悩む。なんかいろいろ仕事がたまってるから・・・。闘牛場自体は以前何度か闘牛を見て雰囲気は知っているし、殺されたドナドナたちの解体作業も指の隙間からみてきた。おみやげ物やもいった。

そんなことを考えながらも、まぁ、とりあえずギアがつくみたいだし、ビデオもみれるということもあったので、5時に闘牛場につくように家を出る。

外は相変わらずのValenciaの日差し。「暑い」じゃなくって、「熱い」が正しい漢字といいたいほどだ。

5時5分前には闘牛場に到着した。まだ学校のメンバーは来てない。

5時5分・・・まだ誰もこない。

昨夜Camilaに「まぁ、貴方は無理でしょ・・・期待しないでいるわ」といわれたので、存在証明のためにメールを送る。

「Donde esrais?voy a morir por el sol de valencia!!!」
(あんたら、どこにおるん?バレンシアの太陽にやられてもう死にそうだよ・・・」

返事がくる
「今向かってるから・・・ちょっとだけ待って」

スペインの「ちょっとだけ」は「ちょっとだけ」ではないことをおいらは知っている。

日本人が贈り物をするときに「つまらないものですが・・・」と謙遜して渡すことはこっちでも多少有名なネタの一つになるのだが、スペイン人はこんなところで謙遜というかごまかさなくてもいいと思うのだが・・・。

ってことで、しばらく待つ覚悟でいたわけだが・・・

マジで死にそうになる。

体は何となく二日酔いだというのに、日差しは容赦ない。

「せ・・・・Cerveza・・・」

と砂漠を彷徨う男がオアシスを求めるようにフラフラ歩き出すが、Cervezaはこの状況じゃなんの訳にも立たないと判断して、水1.5Lを購入。一気に3分の1を飲み干す。

タバコは切れたが、お金は2eurosしかない。

頭はジリジリジリジリ。

ふと、気づく。

あ、別に日なたにいなければいいんじゃん

日焼けしたいもんだから、日なたをついつい好んでしまっていたが、今はそんな状況じゃないので日陰に身を移す。

ちょっと快適になる。

40分待ってもCamilaたちはやってこない。

再び日なたに戻り日光浴をしていると、電話がなる。

C「どこにおるの?」
お「え?闘牛場の前」
C「そこじゃないよ。Museo(博物館)の方だよ」
お「何それ?博物館?」
C「トンネル、トンネル」
お「ト、トンネル!!???何それ」
C「闘牛場の左にあるトンネル」
お「あ・・・・"トンネル"ね・・・(普通の屋根付き商店街だろ!)」

ってことで、"トンネル"の中にはいって20mほどいくとCamilaとカナエちゃんがいた。

そして闘牛博物館の入り口を発見。

足かけ3年近くいるのに、「闘牛博物館」の存在を初めてしったよ・・・。しかも、こんなすぐ側に・・・灯台下暗しとはまさしくこのこと。

で・・・
お「あれ?Andreasとかは?二人だけ?」
C「うん。結局人数揃わなかったから中止になった」
お「あ・・・おいら名前書かなかったからか・・・はう・・」
C「そうそう」
お「で、二人と・・・」
カ「フランス人いなくてごめんね〜」
お「・・・」

話は飛ぶが、この闘牛博物館の前には「Mi Bodega」という、心ときめくお店がある。Vinoも売ってるが、Decantador(ワイン専用デキャンタ)やらSacacorchos(コルク抜き)などなどワイン専用グッズが売っている。20eurosのSacacorchosの輝きにしばし目を奪われたが・・・まだ時期尚早とあまり見ないようにした。

で、話は戻って闘牛博物館。

月曜を除いて火曜から日曜日の2時から20時まで毎日やっているようだ(闘牛がある日は不明)。でもって、すばらしいことに無料。う〜ん・・・これまで遊びにきたおいらの友達にはとても悪いことをした気がする。いつも外の柵から、ウィンドウ越しに欲しいものを見る貧乏な子供のように、中をちらっとのぞくだけで終わっていた・・・・。もうしわけなし。修行がたりんな。


中に入ると、ギアがつく。なかなか良い感じのお姉さんがうちらのギアだった。

「まずは闘牛場見る?」という言葉にしたがって、テクテク中に入っていく。

で、いつものように階段を昇り、闘牛場中に入ると・・・


階段を一番上まで昇って、さらに一枚


全く人がいない闘牛場ってのも悪くない。貸し切りみたいな気分になれる。


とはいえ、おいらはこの部分には何度か入ってるのでギアのお姉さんと会話をして、他の二人が満足するまで時間をつぶす。

お「どれくらい入るの?ここ・・・」
姉「13000人よ」
お「ほほう・・・」
お「スペインには闘牛場はいくつあるの?」
姉「・・・・(肩をすぼめる)」
姉「う〜ん・・・すごいたくさんね・・・」
お「(笑)・・・でもだいたいどれくらい?1000とか?もっと?」
姉「全然わからないわ〜」
お「SOMBRA(日陰)はいつも常に日陰なの?」
姉「ええ、そうよ」
お「どのあたりの席がお勧め?」
姉「・・・・(肩をすぼめる)」
姉「わからないわ〜」
お「どこが高いの?」
姉「・・・・(肩をすぼめる)」
姉「わからないわ〜」
姉「でも、このあたりが一番近くてよく見えていいと思うわ」
姉「上は高いけど、遠いしね・・・たぶんね」

どうも、彼女は闘牛に関してはあまり興味がないのか、それともまだ働き始めたばかりっぽい。

闘牛場をあとにして、Toroさんの解体所を見る。


・・・・車庫かよ!!!

Toroさんもこれじゃ〜浮かばれないな・・・。

闘牛のある日は、マタドールによって殺されたToroさんをここまで運んでいき、写真上にあるクレーンにつるして、すごい勢いで噴射される水と、巨大な包丁・・・っていうか、斧を使って解体される。かなりえぐい光景だが、あまりの早さに唖然とさせっれる。一回の闘牛で6体ものToroさんが殺されるので、次から次へと解体しないと間に合わないのだろう。

もう、スプラッターという世界じゃなく・・・みてもらわないとなんとも説明ができない。

闘牛場見学のあとは、博物館と映画をみることができるのだが、ここはカメラが持ち込み禁止なため、写真は一枚もない。

博物館の方は、昔の有名なマタドールの写真、彼らが来ていた服、Toroさんの剥製(模型?)、昔のポスター、昔の闘牛場近辺の写真などなどが陳列されている。スペイン語が読めなくても、当時のポスターとかは、趣があってみているだけで結構楽しめる。

映画は隣の部屋でみる。無料のわりには、凝った作りをしていおり、上映室は小さい闘牛場の形をしている。そして真ん中には大き目のスクリーンが設置されている。

映画は30分くらいなのだが・・・やっぱり切ない

闘牛が開始されるまでの過程を、Toroさんたちのカンポ(牧場?)から順繰りにみせてくれ、最後は闘牛シーンが迫力ある感じで映し出される。

たしかに、ビデオだけあって、綺麗な演技を見せるのだが・・・やっぱToroさんのアップ・・・あのつぶらな瞳・・・「ぼく、なんで殺されちゃうの?」「ぼく、何で走っちゃうの?」っていう顔をみてしまうと、もうダメ。ダメすぎ。

見終わったあとは、無言になってしまった。

博物館の話とは別に、途中からうちらのギアになったおじさんはお茶目というか、おしゃべり好きで、博物館内やビデオを見に来ているというのに、話しかけてきてはなかなか離してくれない(笑)

なんでスペイン語がはなせるんだ?どうして、日本からスペインにくるんだ?ヨーロッパならわかるけど・・・理解に苦しむよ〜とか、ビデオ見ている最中も、突然扉をあけて「わっ!!!」とうちらを驚かせてみたり(実際にはうちらは全く驚かず)、なんか冗談いってみたり・・・。

口癖が「Hombre!!」(訳が難しい。男の意味だが・・・なにいってるんだ!みたいな感じになる。Que vaに近い感じ)らしく、かなり連発していたので、勝手に「hombreおじさん」と銘々した。

そんなhombreおじさんとこんなやりとりがあった。

H「闘牛はみたことあるのか?」
お「おいらはあるよ・・・何度か見てる」
H「そうか、そうか・・・で、どうだ?好きか?」

言葉に窮した。あまり好きではないのだが、ここは闘牛博物館。流石に「No」とはいいづらい。ビデオが始まる直前でもあったので、ここは無難に返事をする。

お「うん・・・まぁね・・・」
H「おれは嫌いだ!ははは・・・ここで働いてはいるがな!」
お「(ぬおっ!!そうくるか!)」
H「演技はいいとしても・・・やはり最後がな・・・みるのがつらい」

やられた・・・変なところでお世辞というか、変に気を遣う必要はなかった・・・ここはスペインだったのだ・・・。


闘牛に関しては彼だけでなく、カメラを返してくれた警備員らしき女の人もあまり好きではないようだ。というか、実はスペインにいて「闘牛好き」(Aficionadoという)というのにこれまであったことがない。闘牛好きのオヤジが経営するBarには、田舎町で何度か足を踏み入れてはいるが・・・面と向かって「おれは闘牛が好きだ!」って人はあったことがない。みな一様に「好きじゃない」と答える。

で、その彼女もそうで・・・何故か「ジムのベンチプレス」をたとえ話をつかって説明してくれた。わかったような、わからなかったような・・・。まぁ、これはスペインの文化でもあり、伝統でもあるわけで、その点から理解しないとどうしようもないことなのだろう。

鯨を食うか、喰わないか、活け作りにするか、しないか、躍り食いをするか、しないか・・・そういうレベルだ。


闘牛博物館のあとは、すぐ隣にあったこれまた闘牛博物館の一つらしい「Exposicion temporal」とかいうところにも入ってみる。ここはマタドールとかの衣装が飾ってあるくらいでとても小さいので10分くらいで見終わった。

腹も減ったということで、ケバブ屋へ向かう。Lysの前のやつ。

それにしても、最近ケバブばっか喰ってる気がするのは気のせいだろうか・・・・。

今後の展開を考えながら、ケバブをほおばる〜♪

なにやらCamilaがユニフォームに名前をいれてくれるところを発見したとのことで(どうやって見つけたんだ・・・って感じだ)、値段調査のためにそこへいきたいという。

ってことで、超久しぶりにエルコルテへ遠足。デーパートには全く持って縁がないからの〜。

ユニフォームコーナーに行き、フラフラ見学していると・・・

Futbolin(サッカーゲーム)を発見!

欲しい!!!!これ欲しい!!!っていうか、Barには必須アイテム!!!

値段を見ると・・・1275euros・・・日本円で18万・・・・た、高い・・・が、日本で働けば買えないレベルでもない。いつか買ってやる〜。でも、どうやって持って返ろう(^_^;)

エルコルテで値段調査したあとも、ユニフォーム売り場でしばらく遊んだあと、その勢いで、ValenciaCFのオフィシャルショップへも遠足にいく。

このショップ、ユニフォームとかポスターとかそういうった類だけかと思っていたら、地下一階もあったりなんかして、外からみるよりも全然広かった。サッカー好きでないおいらには、信じられないような値段のグッズが結構あったが、きっと好きな人は買うのだろう・・・。ユニフォームも当然本物となると高く65eurosとかする。でもきっと日本よりは安いのだろう。

オフィシャルショップ回ったあと解散して、おうちに帰る。

Arroz con bacalaoで夕食をすませ、映画を見始めるが、テーマがテーマだったのもあり、あまりに難しく、何を話しているのかも聞き取れなかったので途中であきらめる。だから感想はなし。

この映画、スペイン語がわからないというよりは、彼らの話し方がまったくはっきりしてないので(鼻にすごいこもるような話し方)、一緒にみていたManoloでさえも集中しないと聞き取れないといっていたほど。そんなスペイン語、当然おいらに聞き取れるわけもなく・・・。

Manolo・・・No entiendo nada de nada!!

Buenas noches!

といって部屋に戻ってきて仕事を始める。

なにしてたのか、気づいたら朝になっていた。