ESTOFADO 〜2eurosの謎の肉〜

Masaquito2005-06-07

Santiが買ってきて以来、さり気なくマイブームになっていたMercadonaのPanceta(過去の日記参照)

1eurosという安さもさることながら、調理方法もおそろしく簡単で、肉肉しいところがたまらん。

そんなPancetaが置かれているコーナーの隣に、2eurosの巨大な肉の塊を発見したのが数週間前。

Pancetaと同じMarca(メーカー)らしく、同じラベルが貼られている。

Iberico豚ってところは同じだが、名称のところは異なり

COSTILLA ADOBADA

と記されている。

まぁ、いうたら「味付きあばら肉」ってところだ。

重さは600g。で、2euros。まぁ、骨があるわけだがグラム30centimo強という安さ。

前から気になってはいたのだが、ムラムラして、もう我聞できない!な状態になったので、買い物かごに放り込んだのが、4日前くらい。

で、なぜ今日まで食べていないかというと・・・

調理法がわからないから

なんかバーベキューの時みたいにplancha(普通に両面を焼く調理法)にしたらおいしそうだな〜と勝手に思っていたのだが、Santiに先日聞いたところ彼もしらないという。ただ一つの方法をのぞいて。

その一つとは、「ESTOFADO」

いうたら、煮込み

いうたら、シチュー

ジャガイモとか野菜と一緒にとろ火で煮込む感じがいいらしい。

ってことで、今日は機嫌も良かったので昼飯用にESTFADO作りにチャレンジしてみた。

作り始めたはいいのだが、のっけから壁にぶち当たる。

肉に包丁が入らない・・・

どこからどういれても骨がぶち当たる。

え・・・まさかこの塊丸ごと鍋にぶち込むの???といろいろ肉をいじっていると・・・

おろっ!!

肉が独りでに分解した。

なんか、折り曲げてあったみたい。肋骨をぱたっっと。

あまりに綺麗な塊だったから気づかなかった。

鳥が羽を広げたように・・・本を真ん中から半分に広げたような感じで、肉がぐい〜んと広がった。

なんか知恵の輪はずせた喜びに近いものがある。

広げたあとの肉は、よく骨の隙間が見える。

骨と骨の間に丁寧に包丁をいれ、す〜〜っときる。

う〜ん、まさか2eurosの肉で肉の解体作業が楽しめるなんて・・・。

もう手はベトベトだが、気分はCarniceria(肉屋)。

るんるん気分で解体。

解体が終わると、20本くらいのスペアリブみたいな形状の肉がまな板の上に転がった。

お・・・おおすぎないか・・これ?

Santiがいない今、これ全部を自分1人で食べないといけないことを考えると、すこし立ちくらみがした。

ふといいことを思いついたので4本くらいのスペアリブは端によけておいて、残りをESTOFADOに使うことにする。

さて・・・ESTOFADO・・・

具材は・・・トップの写真のものだけだが、一応書いておくと。

【具材】
肉肉しい肉
じゃがいも×適当(気分)
ニンジン×一本
タマネギ×大1、小1(途中で小1足した)
ニンニク×大4

簡単すぎるほど簡単に今回やった作り方を書いておく。

01.皮のある野菜を全部むく。
02.ニンニクは瓶の底で「あべしっ!」と叫んでつぶしておく。
03.タマネギはカレーみたいな大きさでいいかと。
04.なぜなら、どうせ溶ける。
05.甘くしたいならタマネギもう一個くらいいれてもいいかも。
06.とろみがつく。
07.ニンジンも気分で切る。カレーのイメージでいいかも。
08.タマネギ、ニンジン、ニンニクをオリーブ油で炒める。
09.何となく炒まったな〜ってところで、ジャガイモいれる。
10.じゃがいももカレーサイズでいいのだが、切り方にコツがある。
11.Manoloのお母さん直伝の切り方。
12.鍋の上で、包丁をジャガイモにさしてぐいっ!とジャガイモを壊すように切っていく。
13.こう切り口が自然な感じで、角ができるように。
14.よくわからないが、日本にもそのやり方あると思う。
15.ジャガイモにもなんとな〜く火が通ったら水を入れる。
16.おいらは結構いれてしまった。
17.だって肉が浸らないから。
18.煮込めば蒸発するから問題なし!ってことで無視。
19.お次は味付け。
20.ローリエ2枚投入!
21.Pimiento(durce)(粉パプリカ)を投入!
22.うっかりどぼっ!って入ってしまったが気にしない。
23.ホントヤバイくらい大量に入ってしまったのだが・・・。
24.赤ワインを投入!昨夜の飲みかけの赤ワインだったりする。
25.赤ワインは入れるとホント味が良くなるので、結構いれてもOKかと。
26.あとは塩適当、黒こしょう適当入れる。
27.煮込みながら何度か味見ながら、適宜塩こしょうは足したほうがよい。
28.火を弱火にして、たまにかき混ぜながらしばらく放っておく。

ここでCervezaを冷蔵庫から出してちょっと休憩。タバコを吸いながら、先ほどとっておいた4本のスペアリブを用意する。

この4本をどうするか?

それは・・・plancha!!!

やっぱり、planchaの夢は捨てきれなかった。

ってことで、小さめのフライパンに油を多めに敷いて、肉を放り投げる。

じゅ〜じゅ〜といい音を出して焼ける肉。煙が結構すごいのは気のせいか?

planchaでも問題なさそうなのだが、反り返っているから焼くのが少々難しい。ちゃんと火が通ってる気がしない。もしかしたら、planchaじゃなくって、freir(揚げる感じ)の方がいいかもしれない。

なんか中は微妙なくせに表面が焦げてきたっぽいから、さっさとさらに揚げる。できるだけじっくり焼いたつもりではあるのだが・・・。

目の前に並んだ、4本のCOSTILLA a la plancha。

試食!

一本目はそのまま何の味も付けないで食べる。

うん、悪くない・・・

が・・・ちょっと赤い?

ちょっと生?それとも、味付けの色?

あれ?これ豚だよな・・・もちろん・・・

豚の生って・・・

まぁ、いいか。死ぬわけでもなし。

むさぼり喰う。

二本目は醤油を垂らして食べてみる。

んまい!

やっぱ醤油は偉大。

plancha、いけるやん。

3本目はまた普通に戻し、4本目は再び醤油で食べる。

う〜ん、悪くない。

ただ、やっぱり脂っこいから、4本喰っただけで肉欲求はすべて無くなってしまった。


さて、調理の続き。

29.煮込みながら味を何度か見てみるが、何かが足りない。
30.日本料理だったら何が足りないかわかるのだが、スペイン料理だとそういかない。
31.醤油を入れてしまおうかと思ったが、ぐっと我慢する。
32.いろいろ考えた結果、甘みが足りない。
33.スペインだと果物を入れたりすることはあるが、砂糖は調理にはまず使わない。
34.調理のさしすせその「さ」がないにはびっくりした。
35.シードラを入れようと思ったが、なかったので、gaseosa(甘い炭酸ガス)を投入
36.甘み確保!
37.しばらく煮込んでいると、タマネギも溶け出し、先ほどよりさらなる甘みが。
38.ジャガイモは崩れちゃいけないんだろうけど、長く煮込んでいるので、小さいのがぼろぼろになりはじめ、とろみも出始めた。
39.味付けはかなりよい感じ。
40.ってことで完成〜!



なんていい加減な・・・。

本当は昼飯用にと考えていたのだが、先ほどのplanchaと、軽くつまみ食いしたクスクスで、もうそれ以上入らなくなった。なので、夕食用ということで、放っておくことにした。

まだ外は明るかったので、今日もLevel7もって春と一緒にTerrazaで日焼け。

ジリジリジリジリ。

少し賢くなった春が、植木で柵を作ったというのに、Terrazaの手すりを綱渡りのようにして隣の家にいくのを発見。

うちは日本で言うと7階。おちたら余裕でつぶれる高さ。

猫を怒るのは好きじゃないのだが、あまりにもヒヤヒヤさせられたので、つかめて叩いて怒ったら、逃げる時に引っかかれた。

手の甲に10cmくらいの傷跡としたたり落ちる血。

まったく、このPUTAが!

最初はくどかったLevel7だが、後半はサスペンス(?)だけあって、一気に読んでしまい気づいたら9時半になっていた。

太陽沈んだばかりだというのに・・・。

「あらいやだわ・・・ご飯の支度しなくっちゃ!」

とCocinaに行き、昼間作ったESTOFADOを暖め直す。

そして、味を見る・・・

!!!!!

んますぎ!!!

なんか、Barの味。totalmente Barの味!

もしかして、おいら・・・料理のセンスあるのかも!とちょっと鼻高々。

あまりにうまかったので、カレーの用にご飯の上に大量に盛りつけたら

見事に胸焼けした

Manoloは食べられないので、二日目ESTOFADO、三日目ESTOFADOも楽しめそう。

そんでもって、毎日胸焼けしてそう。

追記
その後夜を徹してたまっていた日記を書いた。死にそうになった。