スペインの安息日を体現
ってことで、今週末はいろいろやりすぎた。寂しさを紛らわすためとはいえ、ホントやりすぎた。
肉週間に映画週間にFiesta週間にハワイ週間に・・・。
あまりの自堕落っぷりに、「堕天使Masaquito」とフサエちゃんにいったら
「て、天使だ〜〜〜!!??」
と素でつっこまれた。
ごめんなさい・・・ひきこもりMasaquitoでいいです。はい。
人生の区切り、新たなる出発を一年単位でする人は多いと思うが、おいらは一週間単位で行う。
なぜ一週間単位でやるかというと、年間だと反省することが一杯ですぎて、落ち込むから。実際落ち込まないと思うけど、落ち込む可能性もあるから。
週間だと、毎週生まれ変われるから素敵。いうたら、週間毎にリセットしてるってやつだね。たぶん、これってスペインで知らない間に身につけた週間な気がする。
日本とは年の瀬を大事にし、また一年の計は元旦にありで、書き初めやってその年の抱負やらなんやらと・・・一年でやるが、こっちは、おいらの勝手な想像というか、印象だが、毎週日曜日に教会にいって、告解して、リセットをしてくる。
これが身に付いたんだと思う。別においらは教会では告解してないけど、八百万の髪神には告解してる。たぶん。
なにが書きたかったのかわからなくなってきた。
とにかく、今日は堕天使・・・じゃなかった、休息も兼ねて自堕落な生活をする。
日曜日といったら安息日であり、スペインでは食って寝て、食って寝て、食って映画って感じ。我が家だけかもしれないけど。
おうちをでてBarに行く。そこで軽くtapas食って朝食。
Plz Canovasにあり、日曜日もやってるってことで、最近になってたまに使うようになった、典型的なスペインBarなのだが、このBarはtapasの種類が多くてなかなかいい。値段はまぁ、場所柄、普通のところよりもちょっと高めかもしれないが、いつもスペイン人で賑わっているし、日曜もやってるのがいい。
試しに、Barにおけるtapasの定番、Champinion(マッシュルームを炒めたの)と、Calamares Fritos(イカリング)を注文してみたが、味も別に悪くない。Champinionもしっかりした味付けをしていた。
通い婚Bodegaのおかげで、めっきりBarにはいかなくなってしまったが、今度人数が揃ったときに、軽くいってみるのもいいかもしれない。Paellaもあるし、外見はみごとなほどまで、典型的なスペインBarだし・・・。
tapasをちびちびつまみながら、Cervezaを2杯ほどやったあと、心赴くまま、すぐ側にあるRioに行く。ござを忘れたが、そんなん気にしない。
地雷(犬の○ン)を気にしながら、場所を確保し、シャツを脱いでしたに敷き、裸になって、うつぶせになる。
そして、ひたすら・・・
うだ〜〜〜〜!
とする。
タバコを吸いながら、ぼ〜っと考え事をしていると、帰国(完全撤退)がもう間近にせまっていることにびびる。
あと3ヶ月もしたらこんな生活ができなくなるのか〜。通い婚もできなくなるしし、Fiestaにもいけなくなるし、昼間のCervezaも飲めなくなるし、tapasつまめなくなるし、スペイン語話せなくなるし、Rioで昼寝もできなくなるし、ダラダラ散歩なんてのも不可能になるし・・・
ちょっと涙でてきた。
が、それはそれ。これはこれ。
帰るっていう自分との約束だから、帰る。
もともと、今回の滞在は下見だし。ちょっと長くなっちゃったけど・・・下見。
スペイン語覚えたり、コネクション作ったり、文化知ったり・・・とまぁいろいろなことを準備するための下見。
本番は・・いつになるかわからんけど・・・まぁ、その辺はque sera seraってやつやな。
結局、太陽はあるが、傾きはじめる8時すぎくらいまでRioでぼ〜〜っとして、すぐ側のBar Benaventeへ。
ここで、多少コツのいるCafe con leche del Tiempo(いうたら、アイスコーヒー(笑))を頼み、ふたたびぼ〜っとする。
ここでも9時すぎくらいまでぼ〜っとする。
家に帰ると誰もいない。SantiとManoloは昨夜帰ってきていたはずだが・・・。飯でも食べにいったんだろう・・・ってことで、米炊いて、今日もスパムスビ。もうどうにでもなれ〜って感じ。
中身は、昨日余ったPavo。使い切ってやった。
タバコを買いにOpencorにいった帰り、夕食を食べて買ってきたManoloたちと遭遇。Santiとは2週間ぶり、Manoloとは1週間ぶりの再会。
喜びのあまりSantiの背に飛び乗った途端、怒られた(涙)。
「このGOLFOが!!週末どこにいってたんだ!!!遊び歩いてやがって!!eh!?」
そ・・・それには深い訳が・・・といおうと思ったが、遊び歩いてたことにはかわりないので、おとなしく怒られておく(笑)
食後、映画を見る。Manoloたちが帰ってきたので当然スペイン語の映画。
ってことで映画感想。
【Fahrenheit 451】4.0点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:7
この映画・・・どうも原作は小説であるらしい。おいらはしらないが、知ってる人の間ではとても有名なSF小説らしい。邦題は「華氏451」で、あのマイケル・ムーアの「華氏911」のタイトルの題名の元となったものらしい。でも、勝手に真似したらしいので、華氏451側は怒ってるらしいが・・・。
イギリス・フランスの合作で1966年の作品。監督はフランソワ・トリュフォーという人。おいらはよく知らん。
舞台となるのは、当時(1966年)からみた近未来の話で、ストーリー自体、手塚治虫や藤子藤男の漫画にありそうな感じ。
消防士の仕事が「火事を消す」から「本を焼く」のに変わった世界。世の中には活字という活字がなくなる。なぜなら、くだらないから。無駄だから。本は見つかり次第消防士に焼かれる。もちろん、消防署前には「ちくり箱」もある。新聞はすべて文字のない漫画。代わりにテレビが発達している。そんな近未来。
本当に手塚治虫の漫画でみたようなストーリー。その漫画の場合、どちらかというと中国の文化大革命、ナチスの禁書みたいな感じで、どちらかというと思想統制によるものという感じが強かったが、この映画の場合、そういった面も垣間見れるが、「くだらない」という側面も強かったように思う。もしかして、これはおいらがスペイン語で見ているからちゃんと読めていない可能性がある。
本燃やし消防士として優秀なMontag。かれは、次から次へと本を燃やす。そして、消防士を目指す生徒たちにも、どんなところに相手(本を持っている人間)が本を隠すことが多いかなどを講義している。
ある日、通勤の電車で、自分の妻にそっくりな女性に話しかける。彼女は隣人だという。彼の服装はみるからに消防士のそれなので(今のものとは全然違い、真っ黒の制服)、いろいろ本について質問する。
そして、最後に・・・「あなたは、いつも自分が焼いている本を一度でもみたことはあるのか?」と質問する。
彼は「一度もない」と答えるも、そんな彼女の質問から、好奇心が生まれてしまい、燃やすはずの本を一冊だけくすねてきて部屋で読む。
最初は、本の読み方なんて知らない彼は、指で行をなぞりながら、声を出して読んでいるが、はまってしまった彼は次から次へと本をくすねてきて・・・。
なんて感じのストーリ。
ここ最近、スペイン映画が多かったのでうっかりしていたが、基本的においらはオリジナルで映画をみたい人。つまり、吹き替えはアウト。なので、この映画も当然、英語で字幕はスペイン語でみたのだが・・・。
スペイン語の字幕が早すぎて、結構読み追いつけてないものが多い。スペイン語のわかりやすさ度7というのは、消えなかったところは読めたが、すぐに字幕が消えてしまったところは、中途半端にしか理解していないという感じ。
この映画、一応SF。映し出される背景は、なんか田舎そのものなのだが、モノレールやら脇に抱える筒型ロケットで空を飛んだりと、意外とベタで面白い。1966年の作品と考えると、かなり良い想像力ではないだろうか。
シリアスな話なのだが、そもそも設定自体が面白いし、みな、全くといっていいほど無表情なところが面白い。レゴで作った消防車(オモチャみたい)に直立でたって、ブイ〜〜〜ン!と目的地まで行くシーンは、なんかサンダーバードみたいで面白いし・・・。これは見て貰わないとなんとも言えない。
印象に残るシーンもいくつかある。特に最後の終わり方は、とてもいい。映画はそれまでが面白くても、最後がつまらないと・・・「う〜ん・・・駄目!」ってなることがある。逆に、途中どうでも良くても最後がよければ、「よかった!」ってなることもある。
この映画は、最後もいいが、そこまでの運びも面白い。シンプルで展開はすべて読めるのだが、ホント企画というか、テーマに脱帽。
現代に住むおいらからみると、今の「くだらないテレビ」や「どうしようもないマスメディア」へのアンチテーゼのようにも見えなくもない。
まぁ、実際はここまでこないだろうけど・・・。
ありえね〜!と思いながらも、深いテーマがあり、そしてSF要素もあり、ドラマ性もありと文句なしの作品。
できれば、これも日本語で見たい。7割方、字幕は理解できたと思うのだが・・・部分的に謎なところも多い。あと、原作も読んでみたいもんだ。
とにかく、良い映画であった。
〜ってことで!
今日は、完璧なまでにスペインの安息日を体現してやってニンマリ。
これでリセットされたから、来週からはまた生まれ変わって頑張ろう。
Camilaと大興君が戻ってくるまでは、静かな日々が続くことだろうし・・・。