Que feo!!
出発当日。
朝からメールの返事にいそしむ。
本来ならこの時期に旅行に行くべきではないのはわかっていながら、AsturiasとCantabriaいう響きに惹かれ決行することになった今回の小旅行。帰ってきたら仕事が山積みという状態というのもわかっているわけで・・・どうころんでも対処できるように大量のメールを発信する。
1人カタカタPCの前に座っていると、どこからともなく声が。見回すと、Ban~o(トイレ兼バスルーム)の窓からManoloが顔を出して、おいらの部屋を覗いていた。
お「なんだよ〜」
M「Que feo!!」(なんて不細工なんだ!!)
お「起きたばかりだからだよ〜」
M「como Abuelo!」(じいちゃんみたいだ!)
お「うぐむ・・・」
なんで朝っぱらから、こんなこといわれなくちゃいかんのだ(笑)。まぁ、いいけどさ。
メールが終わると、今度は大掃除を開始。
旅行から帰ってきた時に「Ayy!!Mi habitacion!」(おお〜!我が部屋よ!)と感動するために、掃除はしないつもりでいたのだが、時間差で3日にValencia入りするMari Carmenが泊まりに来るので、流石に今のbasura状態(ゴミ箱)というわけにはいかない気もしてきたので、帰国準備も含めて大がかりな掃除をする。っていっても、久しぶりにLejia(漂白剤)をいれてモップがけしたくらいがいつもと違うところなだけだが・・・。
汗をダラダラかくので、トランクス一丁で掃除をしていると、再びManolo。
M「どうしたんだ!!!」
お「え?掃除・・・」
M「ま、正樹が自分の部屋の掃除!!!???」
お「そりゃ、おいらだってたまにはするよ。」
M「熱でもあるのか?大丈夫か?」
お「大丈夫だって・・・」
スペインでも日本と同じような表現をするらしい。熱があるという風にはいわなかったが、「Enfermo」、つまり「病気」という表現を使っていた。
でも、雨が降るとはいわなかった。
雨がほとんどふらないValenciaで、その表現を使ったら、さぞかし効果的だろうなぁ〜・・・とふと思った。
夕方、掃除も終わり、まったりしているところにフサエ嬢から電話。デジカメのケーブルを取りに気がてら、軽く一杯飲もうという趣旨だった。
まだ旅行の準備が全くすすんでなかったので、Bar Irun~aまで来て貰いそこで軽く一杯飲む。
とりとめのない話をしながらCervezaを飲んでいると、dueno(店長)がなにやら料理を作り始める気配。「こりゃ、レセタを盗むチャンス!!」と、フサエ嬢そっちのけで、店長に「見てもいい?」と頼んで見学。
作っていたTapasは豆とチョリソの料理だった。
以前、Patatas Bravasのレセタを聞いたときに、Aceite(オリーブ油)と新鮮なトマトだけ・・・といわれて、「嘘だ〜〜!!!」と叫んだことがあったが・・・まんざら嘘ではないようだ。
今回はトマトは使っていなかったが、もうそれはそれは大量のAceiteを使ってタマネギやら豆やらチョリソやらJamonやらを炒めていた。
これから何か軽く肉でも揚げるんじゃないの?ってくらいの量のAceite。
なるほど・・・やはりスペイン料理で欠かせないもの=Aceiteらしい。
Cervezaを一杯だけ飲んで帰宅。
準備にいそしむ。
6日程度だから荷物は軽いだろう・・・と踏んでいたのだが、洗濯ができないかもしれないと、服や下着を詰め込んでいたら、2週間の旅行の時と大して変わらない重さになってゲンナリ。
8時頃、ちょっと早めの夕食を食べる。おかずは昼間作ったSecreto肉料理の残り物。適当に日本食っぽい感じで作ったヤツ。ご飯を炊いて洗い物を増やすのも面倒なので、母親が以前何を考えてか送ってきた、電子でチンして2分でできあがるコシヒカリを使うことにする。
「こっちは料理する時間がたっぷりある生活を送っているのに、高い郵送料払ってこんなもん送ってきてどうするんだ!!」
と最初はどうつかったもんか困惑したのだが、文字通り本当に千載一遇のチャンスに恵まれたので使ったみたわけだが・・・。
やばい・・・レンジでチンなのに・・・コシヒカリうまい!
Valenciaの米も十分うまいし、なんら問題ないのだが、なんていえばいいんだろうか・・・和食(もどき)にはやはり日本の米の方がいいらしい。具体的にどう違うとかなんて説明はできない。もう感覚的なものだけで、全然違う。もともと大の米喰い
のおいらは、コシヒカリに感動しつつ、あっというまに平らげた。
日本のお百姓さんってえらいやね。
食後、すぐさま水シャワーを浴び(あいからわずfatal)、歯を磨いて、出発には早いが、市内バスの終バス時間にあわせて22時頃家をでる。
運良くすぐにバスはやってきて乗り込んだが、何故かそのバス・・・バス駅までいかないで、Mestallaの前で止まって動かなくなった。
運「ここが最後だよ!」
お「え????」
運「ここがさ・い・ご!」
お「バス駅までいかないの?」
運「いかないよ」
お「この後にバスくるの?」
運「わからない・・・くるんじゃない?」
お「(おいおい・・・わからないってどういうことじゃ!)」
お「わかった・・・まぁ、待ってみるよ」
誰もいないバス停でぽつね〜んと残されるおいら。
時刻表によると終バスは22時33分となっているが、誰も待ってないし、バスの気配がしない。
スペインのバスの時刻表はあってないようなもの。日本みたいに分数が書かれているものではなくて、始発時刻と最終時刻だけかかれているのだ。だから、バスの時間というものが全く読めない。毎日会社通いとかに使っている人間ならいざしらず、1ヶ月に1回使うか使わないかのおいらにはとてもじゃないけどわからない。
Santander行きのバスは23時5分発。
そのとき、22時30分。今のが実は最終だったりしないだろうか?っていうか、そもそも「No se」(わからん)とは何事だ!!!思い出して少々むかついてくるが、バスが来るかどうかに対しての不安の方が打ち勝つ。
結局、バスは2分前にやってきた。
形だけでもというわけなのか、きっかり33分までの2分間をバス停で無為に停車し出発。
道路は空いていたため、何事もなく15分前に到着し、無事バスに乗り込む。そして、23時5分。定刻通りにバスは出発した。
なんとな〜く、幸先悪そうな出発となったが、CantabriaとAsturiasへの期待を胸に、アイマスクとMP3プレイヤーで完全下界遮断モードの0tro mundoへ落ちていった。
追記
寝ようと思ったら、映画がはじまってしまう。
一本目のYo Robotを見終わって今度こそ寝てやる!と再びアイマスクをつけたが、しばらくすると、今度はペネロペがでてきて、ここでも敗北。ペネロペに魅せられたままWoman On Topも見てしまう。
軽く感想。
【Yo Robot】1.2点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:7
このご時世になんで大金かけてこんな映画作るか不明。まったくもって、意図がわからない。派手ならいいとかそういう問題じゃない気がする。近未来のイメージも貧相すぎて、誰でも考えつきそうで駄目駄目。もうちょっとさり気ないところで魅せないと、まるっきりバカな映像になると思うんだけど・・・。手塚治虫の漫画でも読め!って感じ。あとは、Fifth Elementとか。
しつこいようだが、面白い、つまらないというよりも、この映画を作った意味がわからない。最近ハリウッド映画はかなりのスランプってことだけど、この映画はその最たるものの気がする。先日みた「Lovers」が素敵な映画に思えてしまった(^_^;)
【Woman On Top】2.3点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:8
ペネロペ主演の映画。DVDのジャケットは何度も見てるが、実はみるのは初めて。ペネロペがでているが、アメリカの作品で1999年のもの。日本でもカタカナでそのままのタイトルだと思われる。
見終わったときに思った最初の感想としては・・・
映画はとてつもなくくだらないが、メグ・ライアンがとてつもなく可愛くて、釘付けになってしまった「ジョー満月の島に行く」と、これまたおいらが見た映画の中ではもうがっかりしまくりだった「ワンダーランド駅で」を足して2で割ったような感じ。
「ワンダーランド駅で」同様ボサノバをBGMにしたラブコメディー。旦那の浮気がばれて、飛び出すようにサンフランシスコにやってきたペネロペ。それに気づいて追いかけてくる旦那。サンフランシスコの友達を頼って生活を徐々に落ち着けていくペネロペはおいかけてきた旦那と遭遇する。
旦那曰わく・・・浮気の原因は・・・
「たまにはおれだって上に載って、Conducir(操縦)したいんだ!」
だって。
嫁は上が好きらしくて、上じゃないと嫌がる女という設定なのだ。
あまりのバカらしさに泣けてきた。
映画自体は、「ジョー満月の島へ行く」同様、ホントどうでもいい。何が見所かって、それはペネロペだけ。ペネロペの可愛さをみるための映画。そのためのシーンがふんだんと映し出される。
ペネロペ好きじゃなかければ、別に見る必要なし。ペネロペ好きは見た方がいい。おいらはどちらかというと、この映画のちょっと派手なペネロペじゃなくって、Bell Epoqueのペネロペが好き。いかんせん、ロリコンなもんで・・・。