三行半

今日・・・衝撃の事実を耳にしてしまった。

知りたくない、聞きたくない悲報だったが、あそこでElenaと会ったのは、きっと八百万の神々の采配なのだろう。

ショックの度合いでは、おそらくおいらが3年こっちにいて最大級のものであることは確実。立ちつくし、腰からヘナヘナと崩れ落ちそうになるほどだ。

これにより、また一つの時代が終わったとも言えるし、「いい加減日本へ帰れ!」とおいらを日本へと促す、これまた八百万の神々の御詞なのだろう。

ってことで、頭から日記。

朝電話がなる。11時に設定してあった目覚ましだと思って電話に手を伸ばしたが、良く聞くとメロディーが違う。電話に出ると、年齢詐称(笑)のエリゾウだった。

お「もしもし・・・」
エ「寝てました?」
お「寝てた・・今何時よ・・」
エ「10時ちょっとすぎです」
お「ええええ!!!10時!!!!???うぬ〜」
エ「今日はなにか予定あります?」
お「う〜ん、特になにも考えてない・・・」(夜まで寝てようと思ってた)
エ「もしよかったら、ガイドしてもらえません?」
お「これから?」
エ「ええ。すぐ出れる感じです・・・」
お「う〜んちょっと待って。じゃ、1時間半後くらいでいい?」
エ「ええ。大丈夫ですか?無理しなくていいですよ」
お「まぁ、大丈夫・・・起きるさ〜」

31日から連日引っ張りまわしたし、ほぼValenciaは案内しきったし・・・と、もうガイドはないかと思いきっていたので、裏をかかれた感じだった。

寝ぼけ頭で水シャワーを浴び、コーヒーを飲みながら、Tomatinaの資料用写真+今回ガイドやFiesta中に撮った写真をCD焼き・・・11時頃おうちをでた。完全に夜行性なおいらがここ数日毎日午前中に活動していてびっくりだ。

宿前で落ち合い、いろいろ案内。Mercado Centralを再び案内しながら、彼女のおみやげ用のJamon(1kg近く)、Queso(700g)、Agua de Valencia(オレンジのカクテル)などを購入。どっちにしろおいらも帰国前にまた買って帰らなければいけないので、ついでに店研究をしておいた。

宿に戻り荷物を置き、先ほど通った道を再び引き返し、Museo de Bellas Artes(県立美術館:San Pio V)へ向けて歩き出す。その前に、かつてFallas(火祭り)で毎年のように優勝していた地区に連れて行くことを思いつき、少々遠回りをしてNa Jordana方面に。本来なら観光客がいくような場所ではまったくなく、ただの普通の通りだが、彼女の論文に役立つかもと思い、実地研修という意味合いで連れて行った。

そこから、前回閉まっていて入れなかったPlz Carmenの美術館に向かう途中に、自転車に乗ったElenaがうちらに挨拶をしてきた。Elenaは通い婚Bodegaで働いている店員さんだ。

お「おお!久しぶり!元気だった??」
E「ええ。元気よ。」
お「どこいくの?」
E「うちに帰るところ・・・すぐそこなの」
お「あ、そうそう!Bodegaはいつ開くの?9月からじゃなかったっけ?昨日も、一昨日もいったんだけどさ・・・閉まってて・・・」
E「もう開かないわ・・・お店しめたの・・・
お「ええええ!!!??????どういうこと?」
E「まぁ、いろいろあったみたいよ。あそこのDueno・・・体調悪いみたいだし」
お「え?え?え?閉まるって・・・ずっと閉まるって意味?」
E「ええ。開かないと思うわ。もし、誰かがあそこを買い取ったら、リフォームして使うか、そのまま使うかわからないけど、店ができるかもしれないけど・・・」
お「ええええええ!!!だって、あそこすごい歴史ある店でしょ?」
E「ええ。ほぼ100年近いわね。」
お「嘘〜〜〜!!むちゃくちゃショック!」
E「私も彼らと働きたかったんだけどね・・・あそこ居心地いいしね」
お「おいらもすごい好きだったのに・・・」
E「じゃ、そろそろ行くね」
お「うん。自分の仕事の方がんばってね・・・」
E「ありがと。Hasta Luego!」

一瞬にして、最悪の気分に陥る。ガイドしてることを忘れてへたりそうになった。エリゾウに訳すために、再び同じ会話をするのもきつかった。

Bodegaが閉まったこともむちゃくちゃつらいのだが、脳内婚約者Estherの「Voy!(Carin~o)」が聞けなくなったという事実はもっとつらかった。

いうたら、Estherから三行半を突きつけられた
ようなもん
だ。

この衝撃の事実により、おいらが予定していた、通い婚Bodega勝手に貸し切りDespedidaも、今後Valenciaにやってくる人間に紹介することもできなくなってしまった。

Elenaと別れたあと、美術館まではほぼ放心状態で、無言でテクテク歩く。一気に疲れが押し寄せBarに逃げ込み、Cervezaを煽る。

すでにやけ酒モード

そして、自動的に今日はタカシ君たちを呼び、今日の話をして、通い婚Bodegaをこよなく愛しているメンバーでやけ酒コースということが決まった。

美術館の後は、Valencia FCのオフィシャルショップ、El Corte Inglesの食料品売り場で学校等で配る用のおみやげ相談、ケバブ(RicoricではなくKilim)を頬張り♪、宿へ戻る。

El Corte Inglesでは、ちょっと目を離した隙に、大量のValorのチョコを小さい体めい一杯抱えるようにして持っていたエリゾウにびっくりさせられた。

一つ、二つだけと思って勝手にカゴはいらないと判断したのだが、結局カゴを持ってくると、あっというまにカゴ一杯にチョコレートが投げ込まれた。

「あたし、人にプレゼントするの好きなんです・・・」とは彼女の言だが、それにしてもあれは多すぎだろう。チョコレートがあまり食べられないおいらには理解不能だ。

結局彼女・・・6000円分くらいスペインの伝統的なお菓子(主にチョコだったがTurronも大量購入していた)を購入。

う〜ん、お金があるって素晴らしい。

ValenciaのうまいVinoを教えようと、Mercadonaで買い物。「ALBALI」とMercadonaの宝剣「Enterizo」と、Tinto de verano用のVinoを購入。Enterizoは何故かラベルが変わっていた。地味になってちょっとがっかりだ。

しばらくすると、予感していたとおり通りフサエ嬢からメール、タカシ君から電話が入る。フサエ嬢のメールは「暇だ〜〜〜!!助けて〜〜〜!」とだけ書かれていた。

10時ちょっと過ぎにフサエ嬢邸で皆で落ち合うことにする。おいらのやけ酒Fiestaでもあったが、エリゾウの1週間にも渡るValencia滞在の最終日でもあったので、賑やかな方がいいと、家の近いペコちゃんにも連絡。

5人でフサエ嬢邸(German邸)で、4時くらいまでやけ酒。

テレビっこで、年齢詐称のエリゾウは、21才のくせにうちらの懐メロを熱唱していた。木綿のハンカチーフ春一番、魅せられて・・・・。ついでに、おいらとタカシ君も今日の悲報を忘れるために熱唱+踊り。おいらはやはり銀河鉄道999

やっぱり、彼女・・・何かがおかしい。証明書を見せて貰ったが、未だに信じられん。

あばれはっちゃく知ってる21才ってどうよ?

方や、大江千里知らない22才もいるしさ・・・。

20才でオレンジレンジが好きなペコちゃんがリアル20才だとおいらは思う。


彼女・・・是非、大興君に会わせたかったものだ。

追記
Estherよ・・・永久に美しく!