失恋の痛手

未だに失恋の痛手が癒えず、日中はひたすら引きこもる。

ぼ〜っとしてるのもつらいので、帰国準備の掃除をぼちぼち始めることにする。まずはカオスと化した引き出しの中のものの整理整頓から。

すると、でてくるわ、でてくるわ・・・

旅先のパンフやら、レシートやら、メモやら、名刺やら、マッチやら、砂糖袋やら、美術館の半券やらが、ワラワラワラワラワラワラと。

サイトを作っている関係もあって、おいらは収集マニアに近くなっている。店の住所が書かれてある名刺、マッチ、砂糖袋(場合によりけり)は大抵貰ってくる。一つでいいのに、ついでと大量にギッってくるので、えらい量になる。

レシートは、店の名前だけでなく、料理の値段を調べるときの資料にもなるから、毎回貰ってくるのだが、すぐに原稿かかないもんだから、酷いのになると、感熱紙に印字された字が消えかかって、ただの白くて小さい紙切れになりはてて発掘されることもある。

思い切って捨ててしまえば、すごくラクチンなのだが、原稿を書くときに無くて頭をかきむしる羽目になるのは嫌なので、なかなか捨てられない。

20分くらい迷ったあげく、結局捨てる事ができず、別の袋にまとめていれたのはいいが、必要になったときに、それらの中から探すために、これまた頭をかきむしる羽目になるかと思うと・・・なんともかんとも。

物をぽいぽい捨てれる人ってある意味羨ましい。

そういえば、捨てれないといえば、コレクションのVinoの空き瓶。すでに200本近くたまっていて、無駄な迫力と勢いでおいらの部屋を浸食しているのだが・・・これも捨てれない

マリちゃんとメールでやりとりをしたのだが・・・

お「今掃除してるんだけど、ものが捨てれない!」
マ「捨てなさい!まずは、あのVinoの空き瓶を捨てなよ〜」
お「うぐむ・・・だって・・・あれは・・・・」
マ「あれが部屋にあったら、邪魔で掃除やらなんやらでけへんで〜取りあえず身を削ぐ思いで捨てなさい!初めの一歩」
お「未練とかいうな!男は浪漫に生きるんだ!」

だから女は困る・・・。

それにしても、物を捨てれない女性っているんだろうか・・・おいらの周りでは思いつかない。みなポイポイポイ捨てていく。この差は何なんだろう。

一度はあまりに雑多で3分で断念した掃除だが、思い直しなんとか引き出し4段の掃除は完了。スペイン残留組にあげるものを段ボール一つにまとめたのだが・・・南部鉄器の風鈴とか折り紙とか小さいドライバーとか100円ショップで買った封筒とか、蝋燭とか、傘とか、意味不明な七福神の壁掛け(?)とか・・・くだらないもんしかない。誰か貰ってくれるんだろうか・・・・。

掃除が終わると再び失恋のことを思い出し、いったんはあきらめたドイツにへの逃亡を再び企てたくなった。

バスでのんびりいくのもいいかな〜なんてお気軽にAlsaのサイトで検索する。

なになに・・・出発はValenciaでしょ・・・・目的地は・・・うぐむ・・・NUREMBERGしかないのか・・・まぁいいや、そこで・・・ドイツに着けばなんとでもなるだろうし・・・・日付もまぁ適当でいいでしょ・・・よし、検索!・・・なになに・・・10:45出発で・・・13:45到着・・・え??3時間??うそ〜ん・・・・あ、違う・・・Dia Sig(次の日の意)って書いてあるや・・・え?・・・ってことは・・・・え?・・・15時間・・・・違う!!!27時間!!!!!!!!

ぼけ〜〜〜!!!そんなにバス載ってられるかい!

格安チケットを調べてみたが、9月末から10月頭くらいの出発だと110euros〜140eurosくらいかかる。10月中旬以降にすれば、49eurosとか安いヤツがあったが、今から探しても、もう日が近いから全部高くなってしまうだろう。

いっそのことレンタカー借りて、音楽ノリノリで小さい村々尋ねながらいってやろうと思ったが、こっちのドライブは助手席に地図係がいないとえぐいので却下。

ドイツへの道は険しかった。


夕食はリゾットみたいなのを作った。さおりさんに以前夜食で作ってもらったやつを見よう見まねで。食料庫の米を取り出すと、何故か見慣れない長粒種の米が。う〜ん、誰が買ったんだろう?と首をかしげつつも、それしか米がないので気にしないで使用。

味はさおりさんが作ってくれたのと同じものができて、ちょっと感動だった。前回、同様に見よう見まねで作ったときはここまでうまくできなかった。毎回適当に作ってるもんだから、何が違うのかよくわからず。きっとそれっぽい調味料を適当に振り混ぜたからかもしれない。

食後、Manoloと何故か世界の経済について会話する。最近、経済のことを勉強しているらしい。ちょっと意外で笑ってしまった。日本の経済に対してもほとんど知識はないのに(江戸時代なら得意だが)、ヨーロッパの経済なんてチンプンカンプンだったのでいろいろ興味深い話が聞けた。

やはり今ヨーロッパがおびえているのは中国らしい。以前よりもすごいことになっているらしい。アイルランドあたりでは少々冷ややかな空気が流れているとのこと。スペインもそうだが、超カトリックな国はある意味排他的なところがあるらしい。

話の切れ間に、「今夜は出かけないの?」と尋ねたところ、Germanと一緒にもしかして学校企画の海Fiestaにいくかも知れなく、一緒に行くか?と聞かれたので、、便乗することにする。どうせ家にいても、失恋のこと考えて何も手につかないし、こんな時はぱ〜〜〜っと飲むってもんだろう。

海にはすでに大量の生徒が集まっていた。German、ManoloのCostaの二大巨頭に囲まれての重役出勤。なんか、意味不明な優越感に襲われる。う〜ん、おいらも長老の仲間入り。

ざっと見回すと、日本人が3人ほどいた。

ペコちゃん、おいらが学校の手続きをしたKちゃん、そして、コスタに来る前にいろいろ質問を貰ったM君の3人。M君とは今回会うのが初めてだったのだが・・・開口一番

「会いたかったんですよ〜!!!!」

といわれ面食らう。おもわず、「あははははは」とペコちゃん笑い。

男に言われて嬉しい台詞じゃない。この前のポルトガル旅行のエボラ以来、変な恐怖感もあるしな〜。たまには女の子にいわれてみたいものだ。

っていうか、「コスタにくるなら、おいらのところを通してくれればいいのに〜〜〜!!」と思ったが、大人げないので言うのはやめておいた(笑)

せっかくスペイン語が話せる環境だったので、スペイン語を話そうと思ったが、スペイン語がまだ話せない陽気なベルギー人(違ったか?)に捕まり、英語で必死に話すことに。ちょっと頑張った。

しばらくして、友君や来る前に呼んでおいたタカシ君もやってきて日本人が増える。

なにとはなしに、砂浜に座って、ペコちゃんをいじって遊んでいたのだが、20才の女の子に30才のオヤジが何かいうのはとても嫌な感じがして、言いかけていたことを止めたら、またペコちゃんに怒られた。こうやっておいらは嫌われていくんだろうな〜。

たいして飲んでないので酔っぱらってはいなかったが、どうも話が説教臭くなっていかん。オヤジに近づいていってるのがよくわかる。いかんのし。

ほとんどの外国人メンバーは夏のTipico「Akuarela」(ディスコ)にいったが、日本人は何故か1人もいかず。他のメンバーがどう思ってるのかわからないが、おいらはつまらない場所に10euros以上払うきになれないから、2度いったくらいですでにいかなくなった。まぁ、いうたら貧乏なだけなんだけどな。

Manoloを含めた日本人6人でプラプラ歩いて帰ってくる。Manoloはすでに酔っぱらってフラフラだったので、他の5人を引き離したまま帰ってきた。

途中酔っぱらったManoloが、「あの信号まで競争だ!」といって徒競走をやったが、余裕勝ちだった。

帰宅後、小腹が減ったので余り物のリゾット食べて寝た。

Estherのいない生活なんて・・・