番頭ManoloとMadridからの来訪者

朝起きたら1時を回っていて飛び起きる。

いかん!番頭Manoloと会わなくてちゃいけないのに!!!

慌てて家をでる。通い婚Bodegaは家から歩いて5分ほどだが、帰られたら困るのでKristin号で疾走。目覚めてから10分後には通い婚Bodegaにいた。

そして、番頭Manoloとの再会。目頭が熱くなる。

お「Hola!!!Que tal!!?どうよ!元気だった?」
M「あたぼうですよ!旦那!」
お「今、どこで働いてるのよ??」
M「あっしはいまゼロですよ、旦那。ゼロ!」
お「ゼロ?」
M「今はまだ仕事してないってことですよ、旦那」
お「あ〜なるほど」
M「ここの掃除もあるし、少し休みも必要ですからね・・・」
お「ここが閉まっちゃって寂しいよ。もう帰ることが決まってね。10月中旬にはValenciaを離れるんだ」
M「もうお帰りになられるんですかいっ!ってことは、なるほど・・・ここに変わるBodegaをお探しでらっしゃる・・・そいういうことですね、旦那!ぐへぐへぐへ!」
お「さすが、番頭Manoloよのぉ〜。よくわかっておる」
M「そうですかい。では、あっしがお手伝いさせていただきやしょう!」
お「と申すと?」
M「明日は時間がおありですかい?明日は土曜日だからBodegaは閉まってますが、どこかで話でもしましょうよ、旦那」
お「ほほう。密談ときたか・・・おぬしも悪よのぉ〜」
M「ぐへぐへぐへ。旦那こそ・・・・ぐへぐへぐへ」
お「では、何時にどこぞに集合する?」
M「10時か10時半に・・・」
お「この店の前か?」
M「へぇ、そうしましょう。では、明日10時半にここで待ち合わせましょう」
お「わかった・・・・」
M「では、あっしもまだ仕事が残ってるおりますので」
お「待て・・・おぬしの電話番号をおしえてくれ」
M「あっしのですかい・・・これがそうです、旦那。Manolo Bodega・・・これでいいですかい?」
お「Bodegaか・・・粋な名前よのぉ〜。ふふふっ。一応、私のも渡しておく。これだ・・・」
M「了解したでがんす」
お「うむ。ではまた明日な」
M「では明日・・・」

番頭Manoloとのやりとりは、いつもおいらの中ではこういうイメージになってしまうのだが、内容はまぁこんな感じ。

ただ、10時とか10時半とかいわれたときは、少々のけぞった。というのも、起きる自信がない。まだ体調も完全回復していない。が、番頭Manoloとのコネクションは帰国前の優先事項なので、意地でも起きてやる。・・・ちょっと心配・・・。

Bodegaからの帰り、La Caixaによってお金を振り込む。帰国のチケットのお金。もうこれで逃げられない。金払っちゃったからね。背水の陣。

今日から完全にカウントダウンが始まる。

イッツァ ファイナ〜 カ〜ントダ〜ン♪by Europa

切ないけど、これケジメなり。

銀行でお金を振り込むと、そのままJapon.esへ。Madridから仕事でやってきたフリーライターのYKさんと会うため。

彼女と知り合ったのはこのサイトを通して。おいらの中ではちょっとした有名人で(実際に本も出しているし・・・)、サイトデザインのことでメールを貰ったときにはびっくりした。

おいらの都合や、あちらの仕事のことなどで、連絡が滞っていたが3日前くらいに彼女からValenciaにくることになったというメールを貰い、急遽、会うこと(打ち合わせ?)となった。

おいらご自慢のBar Irun~aに彼女を連れて行き、軽い自己紹介などをする。彼女・・・とてもよく話す人で、しかも仕事柄か話題が豊富。おいらにとっては憧れるような生活をしているので、いろいろとためになることを聞けた。なるほどなるほど・・・と心のメモをびっしりと埋め尽くす。

速度や時期は違うが、なんとなくおいらと同じタイプの生き方をしている人で、相通じる物も多かった。今はもう5年ほどMadridに在住しており、今後も・・・下手すると骨を埋めるまで・・・こっちに住むといっていた。

話の途中に、スペインでの仕事を紹介できるけどどう?と切り出され、少々周章狼狽。かなり厳しい仕事らしいが、労働ビザと住居が保証されている仕事とのこと。

2年前のおいらなら確実に飛びついた話(今の時点でも飛びつきそうになったが(笑))ではあったが、コネクションの一つとしてとっておかせてもらうことにした。今の時点でMadridに住むことなど考えられないし、日本でやりたいこともいっぱいある。

これもおいらのケジメなり。

5時間ほど、たわいもないが、とても楽しい時間を過ごさせて貰う。いろいろ勉強にもなったし、力もわき上がってきたし、日本に戻る勇気もでてきたし、夢も希望も出てきた。

人それぞれの、Que sera sera〜!って感じだ。

6時頃、彼女と別れて帰宅するも、高揚感をともなった精神とは裏腹に、体調は最悪。完全に風邪っぽい。

薬は嫌いだが、そんなこといってられる状況でもないし、飯作る気分でもなかったが、食わないと薬飲めないし・・・。

9時くらいまでベッドの上で療養し、Manoloの帰宅に会わせて、簡単なパスタを作ることにする。Bar Irun~aで盗んできたSalsaをアレンジして、パスタに使うことに。

12時前には、晩飯も食べ終わり、寝る準備をし、ベッドに潜り込んだが、何故か寝られない。明日Manoloと会うからか?今日のYKさんの話のせいか?とにかく寝られない。

三島由紀夫の「仮面の告白」でも読めば寝れるかも・・・と思ってページをめくってみたが・・・読み始めたら逆に止まらなくなってしまい、逆効果。

半分くらい読んだところで、無理矢理目をつぶり寝ることにする。

多分3時を回っていたと思う。


追記
今日のValenciaの天気はおかしかった。日中はうだるような「熱さ」だったが、夜からものすごい風と稲光と雷音。雨のふらない稲妻(ふったとしても台風みたいではない)はValenciaではたまにあるのだが、何とも気持ち悪かった。