Ultima Paella en El Palmar

Masaquito2005-09-27

またもやEl PalmarにPaellaを食べにいってきた。

前回エリゾウやマリちゃんや千里くんと食べたアレが最後だと思っていたのだが・・・。

Tomatina前後のエリゾウを最後に個人ガイドはすべて断ってきたのだが、「来るものは拒まず」でVinoくらいはつきあってきたのは昨日も書いたが、やはり「美味しいPaella」を食べたいと言われたら、Valencianoとしては食べさせてあげなくてはいけないという使命感に襲われるのはしかたがないこと。

最初は、「El Palmarまでのバスとその乗り場を教えるだけで十分か・・・」とも考えたのだが、10分ぐらい考えたあとやはり一緒について行くことにする。


というのも、El Palmarは近いくせに、行くのに少々コツがいる街だから。Plz Canovasから191番の黄色いバスに乗れば辿り着くのだが、いかんせんバス数が少ない。El Saler、Albufera(湖)、Perello行きはたっぷりあるのだが、行き止まりの小村El Palmarまでは一日に7本しかないし、帰りは帰りで6本しかない。で、昼飯にちょうどいい時間というと行きは2本(12時と14時)、帰りは1本(18時半)に絞られてしまう。さらに、まだ「夏の時刻表」で運行しているのか、すでに普通の時刻表に戻ったのかもわからなかった。

とにもかくもEl Palmarに行くとほぼ半日つぶれるし、もし行くのに失敗したらえらいことになる。それでValenciaが嫌いになられたら、復興委員会会長としてはゆゆしき問題になるわけで・・・。

どうせいくなら、人を呼ぼう。4、5人いればPaella ValencianaとMariscosの2つが食べられる。ついでに、これから住む人間に「El Palmarへの道」を覚えてもらい、今後来る人間に「伝道師」として伝えて貰うことを考えつく。なんて賢いんだ、おいら・・・。

白羽の矢を立てたのは、おそらくまだ言ったことのないハルカ姉さんとアサコちゃんとケイコちゃんの3人。

とりあえずハルカ姉さんに電話するが、授業が4時からだという。4時には流石に帰って来れないのであきらめる。アサコちゃんにも聞いてもらおうとしたが(学校のPISOで一緒に住んでいる)、合格発表をひかえNerviosaになっているらしく図書館にいってしまったとのこと。

う〜ん、最悪二人でも行くか・・・と駄目もとでケイコちゃんにも電話。彼女も当然授業がある。「何時まで?」と聞いたところ、「1時半まで」との返事・・・・う〜ん、12時ので行って、14時半のでさくっと帰ってこようと思っていたので悩む。1時半となると、14時のに乗って、18時半ので帰ってくるコースになってしまう。ホントになにもない(レストランと田園風景だけ)El Palmarで4時間半を過ごすのは至難の業に近かったりする。ゆっくりご飯を食べて、Cerveza呑みながらおしゃべりしたとしても一時間以上は残る。

数回唸ったあと、14時のバスでいくことにした。

ここまでが昨日の話。

(うし、休憩。エリゾウに戴いた長浜ラーメン作ってこよう。ト、トンコツ〜〜〜!♪)


13時50分にPlz Canovas集合。到着後、程なくしてCちゃん登場。少し遅れて2時頃ケイコちゃんも登場。
(14時のバスだが、Estacion Norteから来るバスなので、Plz Canovasに到着するのは10分後くらいになる。)

ケイコちゃんにわかりづらいバス停の場所や、バスに乗るときのコツなどをレクチャーする。

14時06分・・・191番の黄色いバスがやってきて、ワラワラと乗り込む。191番のバスはEl Palmar経由Perello行き。

お「このバス、El Palmarいくよね?」(必ず聞いた方がいい)
運「行くよ!」
お「OK・・・じゃ、El Palmarまで3枚ね」
運「あいよ。3.3eurosな」
お「(???1人1.1euros?前より安いじゃないか・・・なんでだ?)」

まぁ、無視してバス奥へ移動。

El Palmarまでの道のり、簡単なガイドをしながらいく。

20分か30分ほどしてAlbufera湖に到着。

「ここがAlbufera湖ね。ここでとれた魚とかを今から食べるわけさ。うまいで〜」などと暢気にガイドしていると、前の方が騒がしい。

運「Albuferaだぞ!!!Albufera!!!」
お「???誰にいってるんだろうね〜」
C「ね〜」
ケ「うちら?」
お「いや、違うだろ・・・」

でも、周りの乗客は皆うちらの方を見ている。

お「いや、うちらEl Palmarだよ・・・行くの」

と向こうが間違っていることを周りの乗客に説明。

が、相変わらず叫び声は聞こえる。

運「Albuferaだぞ!ここだぞ〜!」

しょうがないので運転席に行く。

お「うちらEl Palmarだよ。さっきいったやん」
運「いや、そのチケットはAlbuferaだよ。」
お「(おいおい・・・だから安かったのかよ・・・)」
お「じゃ、追加料金はらうよ・・・うちらここでおりないし」
運「あ〜いいいい!!いらんいらん!それでいっていいよ」
お「・・・・うい・・・・」

そのあと3人で会議。何かがおかしい。

まず、おいらの発音がどんなに悪くても、El PalmarとAlbuferaを間違えるはずはないだろう。普通。El Salerと聞き間違えられたんだったら納得いくが・・・。それに、おいらは最初に「El Palmarへ行くか?」って聞いたのに、Albuferaに行くはずがないじゃないか。あきらかにおっちゃん話を聞いていないだろう。

ということで、3人で無理矢理結論を出す。

「日本人がEl Palmarにいくことはほとんどないから、おそらく勝手に「日本人=Albufera湖でおりる」と考えて、切符もそれを売り、うちらに"親切"に教えてくれたんだろう。「ここがAlbuferaだぞ!」って。それしか理由が見あたらない


何はともあれ、無事El Palmarに到着。軽く村案内をするが10分で終わる。藁葺き屋根の家田園風景しか見所はない。あとはすべてレストラン。ちなみに、田んぼは稲刈りした直後らしく、寂しい風景が広がっていた。

今日もPaella厨房をみせてあげたかったので、EL MATEUを選択。いつか違う店も開拓したいが・・・時間がないな・・・。

店に到着して、すぐにVicenteを探したが見あたらない。前回と違う女の店員さん(すごいsimpaticaな子)に「Vicenteは?」ってきいたら、「引退したわ」と返事が帰ってきた。

通い婚Bodegaのオヤジに続いて、VicenteもJubirarかい・・・。

なんか、誰かが裏でおいらの帰国環境を操ってるに違いない。そうに違いない!


注文したMenuはいつも通り、Paella ValencianaAllipebre。残念なことに今日もまたLlisaはなかった。冬場はとれないとのこと。

前回エリゾウたちと来たときは、Paella厨房を見に行くのが遅くて、最後のPaellaが作り終わった後だった。だもんで、前回の反省点をふまえて今日はすぐに見に行くことにする。

Vicenteがいないから、simpaticaな姉ちゃんに頼む。「もちろんよ!そこを上がればPaella厨房よ」と笑顔で承諾。

そういえば・・・まだノリコさんといったときの旅行記書いてないじゃん・・・。説明しなくちゃ・・・。

Paella厨房の主はManuel。まぁ、いうたらManolo。37年間この店は続いているらしいが、彼はPaella作って35年のエキスパート。最初の2年はMadre(お母さん)が作っていたが、それを引き継いでからずっと作ってるらしい。厨房にいくと、いつも彼は丁寧にPaellaの作り方やコツを教えてくれるとても親切なおじちゃんだ。

この店はきちんと薪(Len~a)で作る。火加減が難しいので、熟練しないと厳しいらしいが、彼は薪の配置を上手に動かして、火を加減する。あれだけすごい火力で作っているのに、彼のPaellaは全く焦げることがない。おいらなんてガスコンロ使っても、真ん中を軽く焦がすというのに・・・流石というべきか・・・。


(スペイン人には珍しく、女の子と写真とるのに肩も組まないし、笑顔でもない(笑)。Manuel・・・照れ屋さんと見た!)

20分ほど厨房で遊んだあと、下に戻りCervezaを呑みつつ、Ensalada Valenciana(サラダ)やAllipebreを食す。ケイコちゃんはなにやら猛烈に感動していた。

「この店がValenciaにあったら毎日でもいくのに!!」
「うま〜い!!やばすぎ〜〜!」
「パンがおいしい〜!日本ではパン苦手なんだけど・・・」
「あ〜〜パンもってかれちゃったよ〜」

賑やかな子である。

40分後・・・ようやくメインのPaella登場。


相変わらず旨かった。Cちゃんも、ケイコちゃんも満足したようだ。


バスの時刻表を確認して、Cafeを呑みつつまったり。まだ1時間半近く時間があった・・・。

あまりに時間があったのか、自家製プリンを食べたばかりだというのに、「まだ食べたいです!」とケイコちゃん・・・自家製Tarta de Queso(チーズケーキ)を注文。

おいらもCちゃんもあんぐり。さっきお腹一杯っていってたじゃん。やはりこれも別腹ってやつか。

おいらは彼女が美味しそうに食べている横で歌を歌う。

「ダ〜イエットは明日から〜♪」

あまりに連呼しすぎて怒られた。

しばらくすると、Manuelがうちらのテーブルにやってきた。

M「バス・・・確かじゃないから・・・車で連れて行ってあげるよ」
お「え??確かじゃないってどういう意味?」
M「う〜ん、18時半のは来たり来なかったり・・・」
お「はい〜〜???」
M「ちょうど用事でEl Salerの方いくから、来るか?」
お「うん。じゃ、お願いします」

バスが来たり来なかったり・・・ってまったくもって意味不明だが、ここに何年も住む彼がそういうわけだし、ここはスペインなのであり得ない話でもないと思い、お言葉に甘えて送っていってもらうことにする。おかげで時間を有意義に使えた。

Manuelの車に乗り込み、いざEl Salerへ。今度は彼がGuia(ガイド)。Albuferaについていろいろ教えてくれる。

彼の息子は日本語を学んでいるらしく、数年後日本に行く・・・なんてことまで教えて貰った。

そうそう、あと、Vicenteは引退したが、漁師は続けているらしい。あとは昼間にCafeを作ったりなんかして手伝ってるとのこと。次ぎ来るときは、少し早めに行けば会えるだろうか?でも、朝からEl Palmarなんてきてもしょうがないか・・・。

10分ほどでEl Saler到着。お礼を言い、Manuelとは別れた。

バスを待っている間、ケイコちゃんがいかに男キャラかということについて話し合う。

初対面のCちゃんにも「男だ・・・」と言われ、彼女は抵抗していた。「あたしはピチピチの20才です!」って。これは彼女の口癖だが、誰も相手にしない。

あと、ミュールとサンダルの違いについて聞いてみたが、明確な定義はかえってこなかった。というか、ケイコちゃん・・・ファッションに関しては全然無頓着らしく、あまり興味がないらしい。いうたら、おいらと同じレベル。いつも「花の女子大生」と豪語しているのに・・・でてくるブランド品はプラダ・・・ルイヴィトン・・・Ya esta。う〜ん、素敵すぎる。彼女。

ついでに書いておくと、彼女・・・サッカーが好きで新聞も毎日買って読んでいるくらいなのだが、まだIndefinido(俗に言う「点過去」)とPreterito Imperfecto(続に言う「線過去」)の訓練中らしい。夜な夜な、部屋で呪文のようにつぶやいてるとかなんとか。前にbotellonしたときに、全然普通に話しているように見えたのだが・・・やっぱ、度胸って大事だと再確認。ホント、普通に話したり、聞き取ったりしているもんだと思っていた。

Valenciaに到着後、ケイコちゃんにいらなくなった文法書をプレゼントし別れる。CちゃんとはPensionまで送っていく途中で、数杯Cervezaを呑んで、いろいろ話8時過ぎ頃別れる。

夜、タカシ君も含めて3人で呑む予定でいたが、Cちゃんはもう一泊Valencia滞在を延ばすというので、明日に回すことにすると、タイミング良くFiestaのお誘いが入る。

「祝!!アサコちゃん合格!!!」

ってことで、祝い呑み。場所は最近再び使うようになったLabrador。楽しみなり。

家に帰って、チキンのテリヤキ作って、部屋を無機質にして寝た。

追記
人との出会いは人生の「宝庫」です(笑)