これぞ日本のバル!!

「暇だったらランチでもどう?」おぐりにオサレな誘われ方をしたので、昼飯に合わせて渋谷へ出向く。

30年間生きてきたが、「ランチでもどう?」と誘われたのは今日が初めて。おいらの場合、それが宿命なのだろうか・・・「呑まない?」と誘われることがまず9割De、残りの1割が「Cafeでもどう?」だ。

ランチ・・・ランチ・・・ランチ・・・昼飯でも、昼ご飯でもなくランチ。思わず、ランチボックスとその中にはいっているロットビアとプラムを思い出して、高校三年生のホームステイを思い出してしまうランチ。あまりに見事な和製英語っぷりに「うぐむ!」となってしまうランチ

鼻歌混じりで渋谷へ向かう。その前に、いつものようにキビダンゴでマリちゃんを釣っておく。運良く(?)寝過ごして学校をサボる羽目になったマリちゃんは二つ返事でやってきた。

で、渋谷。

(※:「お」はおいら、「オ」がおぐり)
お「どうする?」
オ「どこでもいいよ?」
お「おいらもどこでもいいけど・・・」
マ「そこの上は?」(TSUTAYAの上にあるオサレCafe)
お「あ〜いいけど・・・あそこいくらだっけ?」
マ「980円じゃなかった?」
オ「おいしいの?」
マ「おいしいよ〜」
お「おされな感じやね〜」
マ「でも、あなた、お金もってるの?」
お「・・・あるわけないじゃん。1000円くらい。」
マ「じゃ、ダメじゃん」

そうだった・・・今のおいらにとってはオサレなランチなんて身の程をわきまえろっ!!て感じなのだ。

そうなってくると、選択肢なんてあったもんじゃない。

お「じゃ・・・例のごとく大戸屋だな」
オ「どこでもいいよ〜」
マ「大戸屋にしよ〜!」

大戸屋では「鶏の炭火焼き定食」みたいな感じのものを注文。消費税込みで714円也。うぐむ。

最近、妙に「鶏欲求」が強い。なんでかわからないんだけど・・・ついつい鶏を注文してしまう。

少しでもオサレにしてやろうと「ドリンクバー」を注文。食後、河岸を変えてCafeなんぞした日にゃ、人間(人間関係といういきつけのCafe)いっても300円もかかる。そだったら150円で呑みまくってやろう、居座ってやろう・・・というのは貧乏なおいらには至極当然なことで・・・。

たっぷり元とってやった。

が、結局、食後、人間へ行く。

時間あまりまくりだし、やることないし、大戸屋は今や完全に禁煙店だし・・・。

流石にタバコが吸いたくなってきたわけだ。

人間では何故か「簿記」の話で盛り上がる。おぐりが勉強していることをきいたおいらがあまりにいろいろと質問するもんだから、「え??まさか受けるの?」おぐりにいぶかしがられる。

お「簿記か〜〜〜簿記ね〜〜〜」

そういうたびに、クスクス笑う2人。おぐりなんて涙流して笑っていたようにさえ見える。似合わないってことなんだろうか?

オ「なんで、そんなにいろいろ聞くのよ〜」
お「別にいいやん」
マ「興味あるの?」
お「いや、全然・・・でも、ほら、資格のところにかけるじゃん(笑)」
マ「まぁね〜」
お「それにさ〜、『なんで簿記もってるの?』って聞かれたとき『趣味です』といったら結構かっこよくない?おいらの仕事に簿記なんてまったくらないし、その「無駄」なところがいい感じがする。」
マ「うん、確かにかっこいいかも!!」(←のせられているバカ)
オ「ちょうど今の時期は結構多いよ〜!ファミレスとか喫茶店でも電卓叩いている人が・・・あ、そこにいる!!!」
お「ぬわに!!!!」

その後、12桁電卓のすごさについて延々語る。あまりに発展性がない話のような気もしたが、今のおいらにはちょうどよいので続ける。

マ「でもさ〜、「趣味です!」でとるなら、通関士とりなよ〜。通関士!」
お「通関士???」
マ「うん。貿易業とかに役立つの。それもってたらかっこいいよ!」
お「へぇ〜。とるのどれくらいかかるの?」
マ「半年以上じゃないかな〜」
お「だったら、簿記がいい。2週間でとれるんでしょ?半年もイヤだ。」
マ「っていうか、なにかやるならスペイン語の試験うけなよ」
お「無駄じゃないから、イヤだ。」
マ「通関士、おもしろいよ〜!Quesoのページとかあるし。」
お「・・・(Quesoのページって・・・)」
マ「Vinoとか輸入できるかもよ〜!」
お「あ〜それはいいね〜。でも、やっぱ簿記だな。簿記」
オ「いいよ、とらなくて〜〜!って、「簿記」って言いたいだけでしょ?」
お「うん。なんか「簿記」って響きがいいわ」
マ「通関士にしなよ〜」

その後、通関士のなんたるかをマリちゃんからいろいろ聞き出すが、彼女も大して知っているわけではなく、モヤモヤした情報だけで終わった。結局、何がなんだかわからないので、「簿記」の勝ちにした。

5時頃・・・

お「どうしよか?解散する?」

質問しただけなのに、ガタガタガタと帰り支度をし始める2人。

お「え?マジで解散?まだ5時だよ?」
マ「もう帰り支度しちゃったよ」
オ「うん」
お「じゃ・・・解散か・・・」

とりあえず人間を後にし、渋谷駅へ向かう。

お「え〜〜〜でも5時だよ!5時!おいらこのままじゃ無理。スペインじゃ、これから!って感じだよ〜〜〜!」
マ「じゃ、どうするのよ〜〜?」
オ「別にまだ大丈夫だけど」
お「うぐむ〜〜〜焼き鳥くいて〜」
マ「でも、あなた、お金ないでしょ?」
お「うん・・・えっとね〜もう352円しかない!」
マ「3本食べて買えるのかよっ!」
オ「3本だけ・・・。お持ち帰り?店で食べるの?」
お「もちろん、店!!!うぐむ〜なんとかしなければ・・・」
お「とりあえず、歩くぞ・・・あっちに焼鳥屋結構あるから・・・」

テクテク歩きながら、妙案を考える。

お「よし、誰か呼ぼう!!!」
オ「のび〜よぼうか?おごってくれるよ〜」
お「それだ!そうしよう!ついでに、どさくさ紛れで適当に呼ぼう!」
オ「じゃ、そうしよう。」
お「・・・・メールしてよ・・・」
オ「あっ!!携帯ないのか!!??早く買えよ!!!」
お「だって・・・お金ないから、今かっても引き落とせないよ」
オ「働け!」
お「うぐむ・・・・まぁ、いいからむんとのび〜あたりにメールだ!送れ!」
お「最後に「おごりにきてね!」ってちゃんと書けよ!それが一番大事だからな!」

メールも送りつつ、焼鳥屋が軒を連ねる井の頭線ガード下あたりを散策。

価格調査をしっかりしたあと、一番ベタで、値段も手頃な鳥升というお店を選択。

中は、スペインでいうたら、おいらの大好きなオヤジBarのような店内で、なかなか侘び寂びがある。

焼き鳥の煙で燻されるようにして店内の奥の方にあるテーブル席に腰を下ろす。

オ「のび〜まだ仕事中らしいけど・・・」
マ「じゃ、だめか〜のび君に会いたかったな〜」
オ「いや、来る気マンマン。最後の文が気になるが・・・とか書いてるけど、絶対来るよ」
お「さすが、バルデミ!さすが、のび〜!」

オ「おかむら君はこれないみたい。なんか大変なことになってるらしい」
お「え?喧嘩でもしたか!!??」
オ「違う・・・なんか・・・これなんて読むの??」
お「あほ・・・アゴだろ・・・アゴ!」
オ「アゴの付け根がいたくて、噛むといたいらしい。通院することになったみたい」
お「マジで???突然なのか?」
オ「なんでだろうね〜」
お「もしや・・・・あっ、やめた・・・オヤジ臭いこといいそうになった・・・」
オ「残念だね〜」
お「よし、マリちゃん・・・朋美嬢を呼べ!仕事が6時くらいまでなはずだから来れるかもしれん!あ、でも、アパチャイ君が帰ってきたのか・・・来ないかな?」
マ「メールしてみるよ〜」
オ「朋美嬢って・・・」
お「そうそう。おいらが紹介したい人〜。すごいかわいい子だよ。さらに、特典付きで、石川支部ができるぞ〜。魚に日本酒〜♪」


その後、串を噛みつつ、主婦の井戸端会議のような話で盛り上がる。主に噂話。いうたら、○○らしいわよ〜奥さん!的な話。他にも、電車の中でかっこいい人を見つけるとついつい見つめてしまうという現象について、2人は盛り上がっていた。

マ「今日ね〜電車の中ですごいかっこいい人見つけてね〜すごいじっと見ちゃったの〜!」
オ「わかるわかる〜〜〜!!あたしもみちゃうよ!」
お「・・・」
オ「こうさ〜、直接じゃなくって、窓ガラスの反射を利用してさ〜〜」
マ「うんうん」
お「・・・」
マ「かっこいい人っていいよね〜。」
オ「ね〜見てるだけでいいよね〜」
お「なるほど〜だから、おいらは電車でよく見つめられるのか〜」
マ「・・・」
オ「・・・」

その後、「つきあう男」と「見て楽しむ男」についてという、これまた超ベタで、些末なテーマについて、いろいろ質問し、女心について学ばさせて頂く。

が、やっぱりよくわからなかった


あ、そうそう、一つだけあったわ。

女は30才を超えると年下のかわいい子に目がいくようになるらしい。おぐりに友君を紹介したら、メロメロになるんだろうか?今度実験してレポートを提出しようと思う。

8時ちょっとすぐ・・・我らの英雄のび〜到着。

それまで我慢していた「純米酒」をここぞとばかりに注文。ちゃんと「全財産352円」ということを告げて。

のび〜が来たあと少しして遊びすぎのおぐりは帰還。再び3人での呑みとなる。

おいらは、420円で升が表面張力になりしたたり落ちるくらいになみなみと注がれた(これが当然なのだが、最近の居酒屋のバイトはそれがわかっていなく、コップから升にちょっとだけこぼれたところで止めてしまう店が多い。嘆かわしい。何もわかっちゃいない。そういうところ教育してほしいものだ。)日本酒に夢中で話はあまり聞いていなかったのだが、マリちゃん幹事の学祭企画、温泉旅行、Fiesta de Navidadなどで盛り上がっていた気がする。あとは、むんの話や、おいらの仕事の話、でもって、昔話。

ちなみに、ここの純米酒・・・岩手産で瓶のラベルはイマイチヘボいのだが、旨い!旨い!1人でちびちび楽しんでいたが、最近日本酒のうまさに気づき始めたマリちゃんにガブガブ飲まれてしまう。まぁ、おいらが訓練させたわけなので、何もいえないのだが・・・あっという間に日本酒はなくなっていった。

10時ちょっとすぎ・・・マリちゃんが日本酒の飲み過ぎで撃沈し始めたので(その前に一度潰れて、復活している)解散。

しっかりのび〜におごって貰う。

かっこよすぎ。

帰り際・・・

お「仕事みつかったら、還元するからね〜!ちゃんと!!」
の「期待しないで待っておくよ・・・」

信用0なおいら。

早く仕事みつけてギャフンと言わせてやる。かっこよくなってやる。

マリちゃんを家まで送り帰宅。3時のこと。

追記
この焼鳥屋・・・つまみも安く旨い。今回4人でたっぷりたべて、のんで、1人2500円程度。なみなみ注がれた日本酒が420円ってのがいい。いうたら、3euros。普段良く行く居酒屋は600円〜800円くらいなので、飲んだくれが多いバルデミだと、こういうところがいいのかもしれない。なんか、バルっぽくて雰囲気もいいし。これぞ、日本のバルって感じだ。しばらく通ってみようと思う。職場も渋谷近辺になりそうだし・・・