痒いところ

今日も仕事探し。青山一丁目にある某派遣会社へ行く。

その会社はカナダ大使館の側。駅にある地図で確認して勢いよく出発。

にんともかんともオサレな街である。青山一丁目。昨日言った新宿とは歩いている人間も違う感じがする。なんか服装もオサレ。男も女も、同じスーツ姿なんだけど、ワンポイントっていうの?小物っていうの?そういうのが、なんか違う。いうたら、ハリウッド映画でエキストラででてくる脇役キャリアウーマンみたいな感じ。胸元とかバババ〜ンって開いてるの。こいつ、いろんな意味でやり手だな・・・と思いながら、自分が明らかに浮いているのを確認。

建物もなんかオサレ。普通の建物じゃないの。建築家の人とかだったら興味をもつのかもしれないが、おいらは・・・

屋根が無いよ・・・ママン!

って感じ。


で、カナダ大使館。歩いて7分くらいということなのだが、なかなか見つからない。ドイツ大使館やらカンボジア大使館やら富山会館(?)やらはみつかるのに・・・。

ヤクザが作っているといわれている街角のヘボい地図で確認するも、みつからない。当然、住所もメモってきているのだが、みつからない。

「今日も30分前に到着しちゃうな〜」と駅に着いたときに持っていた余裕もすでにない。そして、慣れない革靴で足もいたくなってくる。坂多すぎ。

結局、宅配便のおっちゃんに聞いて無事発見。待ち合わせ10分前。

カナダ大使館・・・・普通のオフィスビル(当然、屋根なし)やん!!っていうか、でけぇ〜〜!!!カンボジア大使館なんて、すげ〜小さくって町医者の受付みたいだったぞ!!

いくつかの国の大使館にこれまで何度かいったことはあるのだが、そのイメージがどうも邪魔したようだ。最初に曲がるときに目印にした建物が、探していたカナダ大使館であった。


さて、面接。

名前をきいたことがない派遣会社だったので、どうせ小さいオフィスだろう・・・と思っていたら、でかいでかい。なんか、昨日いった大手の派遣会社のオフィスよりも全然オフィスっぽい。働く男!働く女!がすっげ〜いっぱいる。

そして、入り口の横には、これまたオサレに丸テーブルが配置されている。社員が休憩したり、打ち合わせをするためのものらしい。

「なんか、ちょっとエラそ〜なオフィスだ・・・」って思ってしまうおいらはやっぱりダメ人間。こういう環境はどうも苦手だ。そもそも、すごい広いのに塵芥一つおちてなく、整頓されているすーペースっていうのがどうも落ち着かない。その辺に、タバコの吸い殻くらい落ちてて欲しい。うちの工場とかスペインのBarみたいにさ。

内線電話で担当の方を呼ぶと、ソファーに座って待っていてくださいとのこと。

1分もしないうちに担当の女性がでてきる。これまた帰国子女っぽく、いかにも英語ぺらぺら〜って感じの女性で、なんか意味もなく「会社」というものを感じる。

「絶対、彼女もやり手だ!」と満足げに確信していると、なにやら変なプレートを手渡される。そして「これを胸につけてください」。

このプレートだけでえらくなった気分がするおいら。VIP扱いっていうの?

まぁ、胸のプレートにはVISITORとだけしか書かれないんだけどね。

ということで、胸を張りつつ、後ろをのこのこついて行く。

ちなみに彼女はなんとなく、鈴木紗理奈に似ていたので(よく見ると全然似てないのだが)勝手に紗理奈命名

ついたてで仕切られた半個室に連れて行かれたと思ったら、大量の書類(6枚はあった)を手渡される。簡単なテストとスキルチェック、自己PRなどだ。

紗「これに記入してくださいますか。30分くらいで戻りますので・・・」
お「(・・・・なんだよこの量!!)」
お「は・・・はい!」

泣きながら次々と項目を埋めていくおいら。テストはともかく、こんな書類最初から送ってくれれば、いくらでも準備できるのに〜とぶつくさ思いながら・・・。

結局、書類を全部書くだけで40分以上かかった。

ようやく、紗理奈との面接。

紗「えっと・・・以前派遣で働いておられたんですよね?」
お「ええ」
紗「では、だいたいの派遣のシステムはおわかりですか?」
お「ええ。なんとなくはわかります」
紗「では、こちらを差し上げますのでお読みになってください。」

なんか良い感じ。おいらこういうの好き。さっきまでの不満が少し解消される。

昨日の大手派遣会社の方はすでにある程度知っているような派遣会社のシステムの説明をPCだけでなく、口頭でも説明されて、その時間はかなり退屈であった。まぁ、大手だけに、その辺のミスは許されないだろうから、きちんとしてるといえばしているのだが、マニュアル通りっぽい感じはした。

だが、ここは違った。おいらがその小さなブックレットを読んでわからないところを質問すればいいわけだ。そう考えると・・・さきほど泣きながら書いて書類も、かなり細かい設問などもあり、昨日のところよりも自分のスキルをアピールできる形になっていた。

それもそのはずで、この会社・・・今は派遣事業もやっているが、始めたのは5年程前で、もとはテレビやら映像やらWEBデザインやらDTPやらとクリエート専門の会社とのことだった。通りで、項目が細かいと思った・・・。聞いたことのない横文字いっぱいで、大抵「WEBのスキル」とか「DTPのスキル」の項目ではチェックできる項目のほうが、できない項目よりも多いのだが、この会社の書類の方は3割もチェックできていなかった。

その後、紗理奈といろいろやりとりをしたのだが、もう彼女・・・痒いところに手が届きすぎ!!

一気に気分が良くなる。

彼女もその手の経験があるためか、おいらの要望をピンポイントで把握してくれるし、質問も「他に何かありますか?」とか抽象的なものでなはなく「○○については××か△△、□□あたりでいうとなにかありますでしょうか?」と結構具体的な項目に触れて質問してくれる。

気分の良さにともなって、話しも徐々に盛り上がり始める。でもって、もう言いたい放題。

紗「時間帯についてなんですが要望はありますか?」
お「えっとですね〜なんでしたっけ・・・朝のラッシュ時を避けるやつ・・・」
紗「オフピークですか?」
お「違います。ほら・・・会社遅くいけるヤツ・・・フ・・・フレ・・・」
紗「あ〜フレックス」
お「そう!それです。それがいいです。人混み嫌いなんですよ。」
紗「ぶっちゃけ、ラッシュがお嫌いなんですね」
お「ええ。そうです。それです。」
紗「では、逆に夜は何時まででもOKってタイプですね?」
お「ええ、全然問題ないです。終電でも、朝まででも。」
紗「夜型と・・・。」
お「ですね」
紗「3日徹夜とかは流石に無理ですか?」
お「いや、徹夜は得意なので別に大丈夫ですよ。3日くらいなら・・・」
紗「まぁ、紙の方(DTPってこと)はまだそういうことありますが、WEBはそうないですけどね・・・」
お「ですね。おいらもDTPのころは朝会社から学校へいきましたよ」
紗「で、会社の環境の方は?」
お「スーツを着るようなところはイヤですね」
紗「はいはい。まぁ、大きな会社でなければ大丈夫ですけどね。その辺は」
お「ですね」
紗「ですが、スーツは絶対に着たくないと?」
お「いえ、そういうことではなく・・・スーツを着ないといけないような環境というか・・・」
紗「あ〜オフィスオフィスしたところがイヤってことですね?」
お「それです。それ!」
紗「わかりました」
紗「タバコは?」
お「吸います。でも、オフィスでは吸えなくてもいいです。分煙とかで」
紗「最近は分煙が多いですね〜。たまに一階に降りて外にでなくてはいけないところとかもありますけどね」
お「ですね〜。前いた会社はそうなった見たいです」
紗「タバコ吸いながら仕事できる会社もまだありますよ」
お「その辺はどっちでもいいです。」
紗「同じ階に喫煙所があればいいと・・・」
お「ええ」

といった具合で、彼女に操られるような感じで質疑応答が繰り返される。なんか、いつも人操って遊んでる気がするけど、操られてるのって結構、快感かも。ゾクゾクする。

やっぱ、おいらは自他共に認める複雑なMだ。

途中途中、仕事とは関係ない話をしたのもあって、面接が終わったのは3時間後の4時近くになっていた。

最後にどうしても気になっていたことを聞く。

お「すいません・・・紗理奈さんって・・・英語話します?」
紗「いえ・・・日常会話程度ですけど・・・どうしてですか?」
お「いえ・・・そんな気がしたもんで・・・」

うぐむ、紗理奈、帰国子女じゃなかった。直感がはずれたよ。


オフィスを出たあと、かなりご機嫌だったので、渋谷までテクテク歩くことにする。約4kmなので、15分×4kmで一時間。おいらの足なら40分くらいだろう・・・そう踏んで。散歩がてら。

まぁ、本当は2駅程度で150円とか払うのがもったいないからなんだけど・・・。

それくらい貧乏なのよ。おいら。

が、これが失敗した。大失敗。

散歩は楽しかったのだが、慣れない革靴で足が痛いのなんのって・・・マメできるわ、左足の小指と薬指が痛いわ・・・。

渋谷についたころには、少々びっこをひく感じ。

Valenciaではあれだけ毎日歩いていたというのに・・・靴一つでここまで違うもんなのか・・・。

社会人になったら歩きやすそうな革靴買おうと心に誓う。


追記
マリメッコから面白いネタが届く。なんでも、道を歩いていたら頭の上にカラスが止まって鷲づかみならぬ、カラスづかみされたらしい。そして、そのまま10秒くらい彼(彼女?)を頭にのせたまま散歩したらしい。

イメージしてみた。


キン肉マンの登場するホークマン

こんな感じ?

もう大爆笑。