胸に光るは・・・

大きな樽はBodegaの象徴。その真ん中に光る葡萄はいうまでもなくVinoがたっぷりと詰まっていることを意味する。

今日は朝からとてもいい天気で、誇らしげにcalleを歩くおいらの胸元で、Bodegaのマークが燦然と輝く。

そう、今日のおいらは、石積み人足ではなかったのだ。Bodega Pascualの一員であった。

今は亡き、おいらの安住の地、そしておいらやタカシ君ににとっては、Santiago de Compostelaよりも重要な聖地でもあり、妄想嫁であるEstherとの通い婚の地・・・Bodega Pascual Garciaのウニフォルメ。番頭Manoloが帰国前においらにプレゼントしてくれたものだ。

天気がよく暖かかったので今日は薄着ででることにして、選びだした。

袖を通した瞬間・・・なにか熱いものが胸にこみ上げてくる。

昨日までくさくさ感はいとも簡単に消滅し、朝からるんるん気分。面倒くさい仕事だったが、このウニフォルメのおかげで、さくさくさくさく仕事が片づく。

ただ、トイレの鏡で見るたびに思う。

う〜ん・・・この色合いの服って日本じゃまずみないよな〜!色は緑なんだけど、淡い緑ではなく、濃い緑。でも、深緑ではない。おいらは服は黙っても緑のものを選んでしまうのだが、さすがにこの緑はもっていない。原色というか・・・仕事でデザインしていても使わなさそうな緑。

そして、どこからどう見ても普通の服ではなく、店員のウニフォルメ。おしゃれに着こなす・・・なんてことはまず不可能な代物。たとえ、かっこよく着こなしたとしても、おそらく周りの人間には全くわからないだろう・・・そう思うとわくわくしてしまう。

で・・・ぶっちゃけ・・・あまり似合ってるとも思えないのだが、そこは気にしない。胸のロゴだけでもうおなかいっぱい。

人に自慢してくてしてくてしょうがない。

そんなとき、のび〜から連絡が入る。

しょ〜しゅ〜〜!

って。

よしゃ!!!!!

とうきうき気分でメールを開くと・・・

「消臭じゃないよ!」などと相変わらずのオヤジ逆・・・デッパツシンコ〜!(出発進行)並に泣けてきた。きっとお嬢もメールみて職場でがっかりしているに違いない。

ということで、仕事そっちのけで茶水の焼鳥屋へ行く。今月は恐ろしく忙しいらしいのだが、データ待ちという状態になってくれたため、どさくさに紛れてほぼ定時に帰ってきた。

メンバーはのび〜、おぐり、ひ〜すけ、むん、吉野、おいらの6名。

メールに服のことを書いたので、のび〜が「あ〜その服か・・・」と注目して、そこから話が盛り上がると思ったが、やはり、彼らにとってはなんの価値もないようで・・・その台詞だけで・・・本当にそのたった一言だけで、服に関する話は終わってしまった。

お「日本にはない感じの服だよね」
の「うん。ないね」

こんなやりとりもあったかも・・・。


この服のおかげで、気分がよく、水曜日だというのに、日本酒呑みすぎた・・・。おまけに終電の目測を誤って、鷺沼までの電車しかない。ついでに、今日はうっかり携帯忘れてしまったため、長尾あたりに迎えてきて〜ともいえない。

働いているから金は一応ある・・・やはり・・・ここは潔くタクシーか!!いや、いかん!そんな無駄金使いたくない!でも、誰の電話番号もわからないから、誰かのうちに泊まりにいくこともできない。っていうか、30年間東京近郊に住んでいながら、地下鉄に関してはかなり疎い。大手町からどこにいけるかもよくわからない。というか、調べる気にもなれない。

迷いに迷って・・・公衆電話からパパン(自宅)に電話。起きていてくれることを祈りながら・・・・。

そして、パパンの車で無事帰宅。

5000円くらいが浮いたので、パパンに缶コーヒーでもどう?(かなりせこいが夜中だし・・・)といってみたが、さっき呑んだからいらないといわれた。

社会人として・・・石積み人足として・・・いや違った・・・今日はBodega Pascualの一員として・・・大人の態度を見せたかったのに。

酔っぱらって終電逃している時点で大人じゃない・・・などという侘び寂びのないことはいわせない。


追記
以前ガイドをやったCちゃんがスペインにいくというので、お金を払うのでスペインQuesoを買ってきてくれるように頼んだのだが・・・その話を今日みなにしたら、前回のおいらが買ってきたQuesoで味を占めたのび〜とおぐりが、すごい虎視眈々と狙っていることが判明。
おいしいVino買ってきて、一人でこっそり食べようと思ってたのに・・・企画になりかねない勢いだった。お嬢も狙ってるっぽいし・・・。
というか、明後日そのCちゃんにあうことになっているのだが・・・覚えていてくれるだろうか・・・買う時間はあっただろうか・・・ものすごい緊張する。