夏バテ

日本の夏・・・キンチョウの夏を侮りすぎていたようだ。

先週くらいから夏バテしたっぽい・・・。

Valenciaはスペインでも湿度が高いということで有名な街で、夏は日本と一緒で湿気で「もわ〜」ってなる日も結構あるのだが、Valenciaでぬくぬく生活しているうちに、いつしか「日本とあまりかわんないな〜」って思うようになってしまってたわけなのだが・・・甘かった。

スペインが「もわ〜」なら、日本は「ぬわ〜」だ。ぬわ〜。

地元は田舎なのでまだマシなほうだが、石積みで都心にでてくると、ぬるま湯につかっているような気分にさせられる。ぬわ〜。

朝さやわやかに出石積み場しても、帰りには汗で髪の毛ぱさぱさで、装いは落ち武者になってるくらい。

で、夏バテだとわかったのだが、どう考えてもこの暑さが夏バテの原因ではないと思われる。だって、石積みで一日の大半は室内だから。

そうなってくると、やはり思いつくのが「クーラー病」

日本では石積み場も、電車も、喫茶店も、デパートも、本屋もクーラーでキンキンに冷えているわけだが、冷静に考えたらここまで長時間クーラーの風にあたるなんてのは、一時帰国が毎回冬だったおいらにとっては、「日本の夏」同様3年以上ぶりのこと・・・。

絶対クーラー病だ。

ついでだから、スペインのクーラー事情について書いておこう。

クーラーはスペイン語で「Aire acondicionado」(アイレ・アコンディショナド)。日本だとエアコンと略していうが、スペインでは「アイアコ」ということはない。いちいち舌をかみそうになるのだが、まぁ、そう呼ぶしかない。

日本ではクーラーはほぼ「家電」のポジションにあるといってもいいくらい普及している(都心においてはかもしれないが)と思うが、スペインではまだまだ普及率は低い。がまったくないというわけではなく、例えるなら「戦後の洗濯機」または「10年前のパソコン普及率」といった感じ。

ある程度小金を持ったおうちならついていることもあるし、我がピソがあったPijo通りで名高い「C/salamanca」あたりだと、建物の壁に蝉の抜け殻みたいに外機が張り付いているのは見かけるのだが、実際のところ3年いて、おうちにクーラーがある家におじゃましたことがあるのは、おそらく片手で足りてしまうくらいだ。誰かの家にいって「あ〜〜!涼しい!」と感じたことなど一度もない。せいぜい学校くらい。

学校(コスタ・デ・バレンシア)が貸しているピソでも、大家がつけていたりすると、たまに「クーラー付」だったりすることもあるし、同居人募集の張り紙なんかにも、ピソの設備の欄に「Aire acondicionado」とあることもあるのだが、学生たちはついていても使ってない、または使わないことが前提になっていることが多いし、そうじゃなくっても「No Funciona」(故障中)になっていることが多い。

設置場所的にも各個人の部屋についていることなんてまずはありえず、普通は公共のSalon(居間)についているので、家族で住んでいるならまだしも、貧乏学生同士が共に住んでいる環境では、勝手にがんがんクーラーをつけづらいというのも多分あるんだろう。

スペイン人にクーラーについて聞いてみてもだいたいかえってくる返事は

「体に悪い」
「金がかかる」
「環境に良くない」

という感じ。

前の2つはスペイン人らしいのだが、最後の一つは日本風にいうならば「ECO」ってやつだろう。

道には犬の糞が落ちまくり、タバコの吸い殻はどこにも捨てまくり、Botellon(外でやる酒飲み)やればビンわりまくり、花火は人に向けてうつetc・・・から考えると、クーラーが地球に優しくないというモラルを持つことに毎度いささかさんになってし
まう。(そういう、スペイン人のアンバランスさというか、彼ら独善的な美徳が好きなのだが・・・)


というわけで、スペイン人はクーラーを使わない。

そんな彼らこよなく愛するの・・・それは、
aire natural(自然の風)
ventirador(扇風機)
abanico(扇子)


これ最強。

スペインの三種の神器なり。

さすがに男で扇子もっている人はみかけないが、女性は若者でも年輩でも持っている。
(Valenciaでは・・・の話かも知れないが)

夏にスペインに行く人は、アバニコをもっていくとよい。花札なんかの絵柄がつい
てたらもう英雄になれること間違いない(嘘)。

どうでもいいことだが、センスはabanicoだが、折りたためない日本で言うところの「うちわ」はpaipaiという。あまり使われないが、日本人がもっているのを見るとスペイン人は勉強のため教えてくれるのだが、たまに日本語を知っているスペイン人だとたいていニヤニヤしながらいってくるのが笑える。ドラゴンボールやらアラレちゃんの関係かもしれない。つまり鳥山明・・・。paipaiで反応する人はまず9割日本オタク(アニメオタク)といってもいいかもしれん。


さらにどうでもいいことだが、夏、通りを歩いてて、頭にポツポツと水滴が落ちてくることあったら、それは間違いなく雨ではなく、外気から滴りおちる水滴だ。

一滴二滴だったら笑って済ませることもできるのだが、たまに恐ろしい量の水が落ちてくることもある。

慣れてくると、滴と滴の一瞬の隙をついて通り抜けたりなど、昔あったゲームウォッチの「オイルパニック」みたいな気分を体験できるが、素人にはおすすめできない


追記
ヤスクニ〜の吉野桜の木に蝉の抜け殻がくっついているのを発見してわくわくする。「まだないかな〜」と童心に返って探し始めたのもつかのま、たかだか10cm四方くらいのものすごい狭いスペースに7つもついてやがってのけぞる。一つ一つの間隔は3cmくらいしかないのだ。ちょっとやりすぎじゃないだろうか・・・。夜地中からぞろぞろと這い出してきて、同時に孵化なんかしてたら・・・。

あ〜夢に出そう。

わさわさわざわさわさわさ。

あ〜文字書いてたら、伊藤潤二の漫画「ギョ」を思い出してさらにサブイボ。


追記2
最近なんかダメダメ。どれくらいダメダメかというと、何がダメだかわからないくら
いダメダメ。

「せんせ〜い!わからないところがわかりません!」

てな感じ。

そんでもって、な〜んも考える気が起きない。

帰り道、彼女の荷物を持ちながら笑顔で手をつないでいる男を見て「たぶん、荷物持ちじゃんけんに負けたんだろうな〜」で済ませてしまうくらいやる気なし。

明日は長々書いてやる。