変わってないらしい

なっちゃんとAntonioの結婚パーティーに行ってきた。
結局、一人で。リクルートスーツもどきで。

招待状に載っていた地図通りに袋小路。これがRPGとかだったら抜け道でも探すのだが、どうみても行き止まり。

ケンタッキーをすぎてすぐのところを曲がる。間違いない。そもそももらった地図には目印らしいものは「ケンタッキー」しかない。

何度曲がっても行き止まり。もう一本先で曲がっても、もう一本手前で曲がっても行き止まり。

結局、もう一本手前(表参道側から)で曲がるところを発見。ご丁寧に矢印付き「看板」までおいてあった。見つけてわかったが、どうも工事によって道が変わったらしい。

てくてく歩いていくと、早速にぎやかな店を発見する。

「お!ここだ!!・・・が、店の名前が違う・・・いや、しかし、店の前に貼られた貸し切りということを示す張り紙はスペイン語でかかれている・・・ここだ!・・・いや、まて・・・Nozomi?Nozomi?なっちゃんって、Nozomi?いや、違うだろ・・・」

危うく違うトラップにもひっかるところだった。

50mほどいくと、今度こそ店を発見。店名も同じ・・・入り口を探していると、なっちゃんとAntonioがなぜか外にいた。

おいら「おめでと〜!」
Antonio「正樹・・・背中汗でびしょびしょだよ」
お「(開口一番それかい・・・)」
な「ちゃんとお洒落な服もってるやんか」
お「リクルートスーツだってば、これ」
お「あ、それはそうと、ねぇねぇ、なっちゃん・・・この地図間違えてない?」
な「しっ!!」(人差し指を唇にあてる)
お「・・・・」

入り口で会費を払い中に入る。

どうせ誰も知り合いおらんし、とりあえず、なっちゃんたちを肴に一人飲んだくれる
か・・・と入り口でもらった番号札を持って店内をフラフラ・・・いや、人が多すぎてとてもじゃないけど、迷うこともできず。確実に一本道でいくために、その辺にいる人に聞く。

お「すいませ〜ん。この番号札ってどこでとりかえるんですか?」
男「そこ(カウンター)ですよ・・・」
お「ありがとうございます」

集団の間を通り抜けようとすると、違う男から声がかかる。

男「あの〜〜もしかして、○○(おいらの名字)さんじゃないですか?」
お「えっ!!?どうして、僕の名前知ってるんですか?」

びっくりしつつも、心当たりをものすごい勢いで計算し始める。

なっちゃんの結婚式→スペイン関係→ひきこもり生活→おいらの写真→サイトの客→おいらも有名になったもんだ→いや、ちょいまて・・・「Masaquitoさん」ならわかるが、なぜ名字!!??→ってことは、知り合い???→謎は深まる。

相手には申し訳ないと思うが、まったく心当たりがなかった。

男「おれだよ、おれ!Y元!サ○ジオ(学校名)の!」

3秒もたたないうちに、ものすごい勢いで中学・高校時代のY元の顔がよみがえる。

お「あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!Y元!!!!!なんでここにいるの?」
Y「いや、そっちこそ・・・おれはなっちゃんの上司」
お「ぬおっ!!!なんですとっ!」
Y「そっちはよ」
お「いや、話すと長いんだけど・・・スペインつながり。」
Y「そういえば、スペインにずっといってたんだよね」
お「そうそう。でも、何で知ってるの?」
Y「竹○から聞いた」
お「あ〜、なぜかそういう話が知れ渡ってるらしいね・・・」

お「っていうか、っていうか・・・なんでおいらってわかったの?おいらは申し訳ないけど、全然きづかんかったよ・・・・」
Y「さっきさ〜道迷ってたでしょ?」
お「う、うん・・・だって地図が違うんだもん」
Y「そのときもすれ違ってて、「あれ〜みたことあるな〜」って思ったんだよ」
お「そうだとしても・・・おかしいでしょ?13年ぶりだよ?そんなに変わってない?」
Y「髪のかき上げ方が中学生のころのまんま・・・
お「・・・・(苦笑)」

ずぼらなもんで、なかなか髪を切らない上に、女の子にうらやましがられるくらいのサラサラで猫っ毛なおいらは、いつも髪の毛が邪魔で、髪をかき上げていたのだが、それが癖というか、独特の仕草として身に付いてしまった。もちろん、いまでもそうで、以前にも別の人間から指摘されたこともある。「相変わらず髪かきあげてるね〜」と。

少々こっぱずかしくなりつつも、そのおかげで発見してもらえたかと思うとまんざらでもないような気がした。

ってことで、店の構造の関係もあり、「離れ」のような部屋になってしまったうちらは、なっちゃんたちが全く見えない状態なのもあり、結婚パーティーそっちのけで、13年ぶりの同級生と思い出話に花を咲かせることになる。というか、一人じゃなかったことに安堵したという感じ。

うちらの母校は中高一環の男子校。130人にも満たない小さな学校で6年間同じなのだが、逆にそれが仇となって、たまに友達が増えたり、変わったりはするが、同じ友達とずっといることが多い。

で、サッカー部のY元とは、6年の間でそれほど話したことはないし、同じクラスにはまず確実になっているが、いつ一緒になったのかは覚えてない。だけど、仲が悪いとこそういうことではなく、別にあえば普通に話すし、何かがきっかけで学校内で一緒に何かをしたことは(多分)あったと思う。そんな間柄。

だけど、そのときのおいらには救世主。

彼がきかっけで、本来の図々しさを発揮でき、あれよあれよと、Y元の会社の人間・・・つまり、なっちゃんの同僚やら、上司と入れ替わり立ち替わり話をし仲良くなる。13年ぶりの出会いというのが、周りをびっくりさせたらしく、いろいろ話を聞きにやってきたりもした。

なっちゃんの双子の弟(弟が双子であって、なっちゃんが双子なわけではない)の片方とも少々話す。彼は歌が恐ろしくうまかった。もう片方の弟はギターがうまかった。

それはそうと、普段コミュニケーションがない会社で働いているおいらからすると、Y元やなっちゃんの会社の人間関係がとても輝いてみえた。みな普通に「日常会話」
を繰り広げているのだ。お互いの趣味なんかも知ってそうな間柄。

上司にたいしてはともかく、同僚同士だったら「さん」付けでなく、あだ名だったら「ちゃん」付けだったり。

至極当然のことだと思うのだが、なんだかうらやましくてうらやましくて。

お「なんか楽しそうな会社でいいね〜」
Y「そう?」
お「うちの会社・・・コミュニケーションがまったくなくってさ〜」
Y「デザインとかの会社でしょ?よくある話じゃない?」
お「そうらしいんだけどさ〜おいらにはつらくてね〜」
Y「じゃ、うちの会社入れば?もう仲良くなってるし」
お「おお!じゃ、明日面接受ける!で、フライパン売ったり、無印○品に棚卸しする!」
男「棚卸はしてませんって・・・」
お「あ、そっか・・・まぁ、いいや・・・なんでも。家具でもいいぞ!」

ということで、一人を覚悟していたせいもあって、はしゃぎにはしゃぎ、そのままY元となっちゃんの会社のメンバーの3次会に混ぜてもらうこと。

そこで、男友達を二人ゲット。一人は家も近く、車が欲しいというカップル。なかなかの好青年。もう一人はフットサルの話でなぜか盛り上がり(近々フットサルをやりにいくから)、その会社のチーム(趣味程度らしい)と試合ができたらいいね〜というところまで話が進む。Aunque、おいらはまだ一度も参加したことないのだが・・・サイタマンズには・・・。

会話さえあれば、おいらも一石積み職人として日本でやっていく自信がちょっとついたが、いまのままではダメなんだろうなとも思わざるをえなくもなった。

あと5ヶ月くらいの辛抱。


追記
やっぱりスペイン人というのは恐ろしく「赤」が似合う。なんか東南アジア系の格好をしていたAntonio。靴もパンツもまっかっかなのだが、妙にしっくりするから怖い。そして、心なしか最初にあったときよりも「スペイン人」になっていた(笑)。やっぱりついたばかりで緊張していたんだろうか・・・。今回は全然お話できなかったが、近々また呑みたいものだ。