紅海

バベルの塔での石積み2日目。

昨日の出石積みは、電車が止まりまくって、出石積み時間が計算できなかったため、同じ時間にでることにする。えらく混んでいるにもかかわらず、ラッキーなことに、目の前がモーゼの杖で叩いた紅海みたいに割れたかとおもうと、目の前に空席が・・・。がっつり座らせてもらった。2日目にしてコツをつかんだ気がする。さらに、予定では20分前には到着するつもりだったが、実際には30分前に到着してしまった。こちらもラッキーといえばそうなのだが、なんか、もうどうしていいのかわからなくなる。電車が止まりまくったらギリギリだが、順調にいくと30分前。どう読めというのだ!?


時間が余りまくったので、バベルの塔近辺をうろついて時間をつぶす。相変わらず、バベルの塔には、蟻の巣に向かう蟻さんのように、どんどん吸い込まれていく。周りにはバベルの塔みたいなビルばかりなので、360度、そんな光景が見れる。なんか、とても不思議だけど、数ヶ月後には不思議に思わなくなっているんだろうな・・・。

バベルの塔の地下はダイダロスの迷宮みたいになっているので、そこも散策してみる。ユダヤ人街で迷わない自信はあるのだが、なんとも無機質なため、何が何だかすぐにわからなくなる。おいらにとっては「青木ヶ原の樹海」みたいな感じの場所だ。羅針盤が狂いまくる。

今日も半日以上セミナーの予定だったのだが、なぜか誰もこず。10分待っても人事の人が来ないので、諦めて部署に戻ると、「まぁ〜いいよ・・・これはいらないよ・・・」と上司。ほほう・・・昨日あれだけガチガチなシステムを説明されたのに、臨機応変もありなのね。悪くない。

ってことで、早速「石」をもらうが・・・とりあえず「どれくらいできるのか」を実践で見るためなのか、エライ簡単な「石」ばかり。一日分ということでもらった「石」なのだが、昼飯前には終わってしまった。とても修行にはならず。なんかしばらくしたら飽きてきそうだ・・・。明日は新しく立ち上げるサイトの打ち合わせがあるので、それに期待だ。

初日だが、いくつか問題がでてきた。

まず・・・遊べない。石積みをせずに、遊びたい・・・というわけではなく、石積みの合間に、ちょっとニュースみたり、調べ物したり、息抜きに違うサイトみたり・・・などしたいのだが、バベルの塔は「私用サイト閲覧」はアウト。さらには、外部メールもアウト。私用サイト閲覧が無理なので、hotmailも読めない。だから、突然、その日の終業後に呑みたくなってもメールさえできない。こっそりやろうにも、すべて監視されて、データとして保存されてしまうので(しかも、うちの部署が担当)、入社2日目でやる勇気はさすがにはない。おそらく、その辺も臨機応変なのだろうが、セミナーの時点では厳重に注意された。ようはウィルスなどによる情報流出を防ぐためなのだが、人為的なミスを完全に排除するというマニュアル通りの対応といった感じ。「万が一」とか「そういうことがあった」と言われたら、こちらは何も返せない。正論だから。

ってことで、見事なまでに石を積むしかない。そのガチガチさがでてたのか、上司に方を叩かれ「適当に休んでいいからね〜」といわれたが、タバコを粋に行くにも、石積み場はバベルの塔のかなり高いところにあるため、エレベーターで一階に下りていくのもかなり億劫。さらに、喫煙所が地下にあるため、タバコを吸う時間の5分くらいをいれると、往復するのに10分はかかる。なので今日は、一本しかタバコを吸っていない。健康的だが、結構えぐい。現時点で誰がタバコを吸っているのかわからないし、WEB担当ではないおいら以外は、社内の人間のためにPCのメンテナンスとかしにいったりもするので、それがタバコ休憩なのか、石積みで離籍しているのかも判別できない。この辺も様子見だ。

昼飯も結構えぐい。人が多すぎて落ち着かない。店に行列できてるし。昼飯は1時半までOKということなので、多少時間をずらして行ってみたが、それでもまだ混んでいた。店内の座席も、少しでも沢山いれようとしているために、隣との空間がかなりない。まるでいきつけの渋谷の焼鳥屋みたいだ。まぁ、読書に集中すれば耐えれないこともないのだが。

まだある。PCの環境だ。今までみたいなデザイン会社とか広告代理店とかではないため、PCは最低限の設備があればOKなわけで、Windowsで石積みというのはOKとしても、ディスプレイ15インチは少々厳しい。ソフトもWEB用のソフトがないわけでもないらしいが、バージョンが古かったりするので、使っているのは「秀丸」で完全にタグ打ちとなる。CSSフル活用という場合は、結局タグ打ちの方が早くなるのだが、ちょっとした文字修正とか更新なら、明らかにソフトを使った方が早い。が、それも入っていない。もともと、ウィンドウをかなり開いて作業する人間なので、もう狭くて狭くてしかたがない。無理矢理、解像度を変更しようにも、スペック的(グラボ的)に対応してないし・・・・。これで、どこまでデザイン作業ができるのか、ちょいと心配である。

前の石積み場で悩みとなっていた「会話のなさ」だが、バベルの塔は「私語がない」といった感じで、あのヒリるいた感じはない。話そうと思えば話せそうだし、空気がピリピリしていないので、居心地はいい。上司や社員の人にも、こちらが恐縮するくらい何かと気をつかってもらっているし。カーリー的存在がいないというのがでかい気がする。おいらが知らなくて困りそうことも、先んじて教えてくれるので、右往左往したり、自分で様子をみて研究する必要もない。PC環境はともかく、石積みやすい環境ではある。侘び寂び侘び寂び。

定時きっかりに石積みも終わったので、さっさと帰宅する。5時半あがりなので、家に着くのは早ければ6時半。う〜ん・・・自分の時間たっぷり!でも、まだ慣れていないのもあるのか、今この日記を書いている1時の時点で結構眠い。健康体になりつつある。ちょっと危険だ。

帰りは偶然、セミナーで一緒だった男の子(たぶん年下)と一緒になり、途中まで帰ってきたのだが・・・なぜかおいらのもつ「雰囲気」に対してえらく賞賛してくる。ポルトガルの例の恐怖体験を思い出し、ちょっとひきかけたが、普通に褒めてくれている感じもしなくもなかったので、素直にお礼を言っておく。だけど、明らかになんかしら誤解しているような気もする。うさんくさい男にこれまでであったことはないのだろうか?この手の褒め方をしてくる人は、これまでたいてい生真面目なタイプであることが多いので、きっとかれもかなりの真面目人間なのだろう。

帰宅後、直しを頼んでいたスラックス三本をとりに行く。何か新しいものを購入するということは、とても喜ばしいことなはずなのに、素直に喜べないおいらが未だにいる。なんか、とてつもなく無駄な買い物をしてしまったような気が・・・。スラックス買うくらいだったら、先日BOOK1stで見つけたが、値段にビビって買えなかった「クルテクのシールブック」(650円也)を買いたいよ。給料はいったらご褒美に買うつもりだけど・・・。

まぁ、いいや。考えるのはよそう。

あ、でも・・・スーツのメリットあったや。

毎日着ていく服を考えなくて済むのは、とてつもなく楽だ。おしゃれじゃないおいらにとって、服を選ぶなんてどうでもいいことなのだが、世の中はそうはいかないことがままあるわけで・・・2日おきに同じ服着てること、高校時代からの古ぼけた服を着ていることなんかも、チェックされているわけで・・・。

世の中ほかにチェックしておかなければいけないこといっぱいあるだろうに・・・。

明日も早い。明後日も早い。

もう寝よ。