ちかっぱい

福岡のかぶり物のウサギTシャツをくれた瑞穂さん(通称:ママ)が上京。朋美嬢の企画で3人で呑む。渋谷。

瑞穂さんのサイト

先日のエリゾウの時も九州弁を習おうと必死であったが、今日はさらに必死。もう九州弁でしか話さない。朋美嬢は「なんか違うんよ〜今日はずっとこの感じなの??」とげんなり気味だったが、わがままなおいらはそんなことじゃ〜めげない。そうやってスペイン語だって覚えたんだから・・・。

朋美嬢はあっちこっちに住んだことがあるから方言をもっているのだが、自分でもどこの言葉で話しているのかわかっていないらしい。まぁ、メスクラな状態なのだが、九州弁もいけるので、瑞穂さんと合わせてご教授願う。

とりあえず、「たい」と「ばい」と「けん」と「と」あたりを実際に使ってみて間違えていたらつっこんでもらうという形式で会話をすすめ、「けん」あたりは少し使い方を覚える。あと「たい」もどちらかというと「○○ったい」という感じで小さな「つ」が入っていることもわかった。

習っているうちに九州弁(博多弁といったほうがいいのだろうか?)とスペイン語には意外な共通点があることが判明する。博多弁での第一人称を教えてもらおうと思ったら「ない」というのだ。「うち」とか「わし」とか「おい」とか・・・そういうの。スペイン語のように「動詞の活用」で人称を表現するのではなく、語尾の感じとか、そのときの状態で相手に話しているか、自分の話をしているのかを見極めないといけないらしい。そこがどうにもおいらには難しくて、最後まで「え?それ私に聞いてるの?」と何度か聞かれるシーンもあった。

今回習った博多弁でもっとも気に入ったのがちかっぱい。東京でいうと「超」にあたるもののようだ。

ちかっぱいうまか〜!

ちかっぱいかわいか〜!

そんな感じ。

ふと語源を知りたくなり聞いてみたら。「ちからいっぱい」から来てるんじゃないの?ってことであった。

いや〜素敵すぎるぞ、九州弁!ちからいっぱいうまいのだ。ちからいっぱいだ。猫も杓子も「ちかっぱい」。もし九州のラーメン屋とかいったら、店でるときに絶対使ってやる。

ちかっぱいうまか!!」

違う・・・・食べ終わったあとだから過去形だ・・・だから

ちかっぱいうまかった〜!」

ん?なんかこれも違う。違う。なんだ?

ちかっぱいうまかっと〜!」

ええ〜〜〜〜違うだろ、これも。

ちかっぱいうまかっとよ!」

これだ・・これっぽい。微妙だが・・・。


あと「げな」も習った。「そうげな、そうげな」と使うらしい。意味は「あ〜そう、そう!」(「そうだった!そうだった!」的な感じ?)らしい。忘れていた過去を思い出したときとかに使うのか?

これも使い所さえ抑えれば、すぐにマスターできそうだ。

いつものように「スペインは無理っぽいから九州に住みたい!」ということを伝えると、今はなかなか良い時期らしいという色よい返事が返ってきた。

なんでも石積みが増えてきているとかなんとか。しかも、おいら向きの石。つまりWEB系。ただ、他の石積みはあまりないらしい。屋台もいっぱいあるらしいし、飯はどれもうまいらしい。二人してうっとりした顔で教えてくれた。

さらには、「独身のかわいい子」がゴロゴロいるとも教えてくれた。なんでも、九州男児は仕事を求めて九州から出てしまうかららしい。

って、そんな情報もらってもおいらにはどうしようもないのだが、確かに心はときめく。
(どうでもいいが、最近「独身」という単語を良く聞く。再石積み生活に突入して以来、「失礼ですが独身ですか?」とか聞かれることが多いのだ。もう、笑わずにはいられない。「あ〜ははははっ!おいらが???」とある意味自虐的な笑いだ。まぁ、石積み中とか、うち(自営業の方の)のお客さんなんかは、おいらがどうやって生きてきたなんか知るよしもないので致し方ないのだが・・・。これも三十路の呪いの一環なのだろう。なんか、素敵な返し言葉でもないか探しているのだが、今のところ「いや、独身ですよ」と普通に答えている。普通の人より7年くらい「進み」が遅いおいらだが、その質問に対して笑えなくなるのって何時なんだろう?あと10年くらいか?

閑話休題。話を戻そう。

彼女たち曰く、九州は男が漢漢しているため、東京の人間にとっては普通の行為が「やさしい」ととられることもあるらしい。だから、よそ者の東京人でも可能性はあるらしい。まぁ、人によりけりだろうし、個人的にはどっちもどっちな気もするが、たとえば、九州の漢は酒を呑んでいるような時、自分のおちょこが空になったら、または「なる前」にお酒をつがないと怒るらしい。今回の2人はある意味「かわりもん」だからその情報も半分半分で聞いていたが、もし実際そうならすごいことだ・・・。「なぜ酒つがんと〜!」とかいうんだろうか?

家に帰ってきてPCを立ち上げると、熊本のカジート(これをスペインで呼ぶとかわいそうなことになる)からメールが来ていた。仕事がみつかったらしく、もしかしたら東京に遊びにこれるかもしれないとのことだった。

う〜ん、九州づいてるな〜最近・・・この分だと「スペインひきこもり生活」だけじゃなく「九州ひきこもり生活」も作れてしまうんじゃないだろうか・・・。そう八百万の神が告げているのではないだろうか・・・そんな気さえしてくる。

まぁ、物理的な面で、あと数年は無理だろうけど。とりあえず、下見もかねて今年中か来年頭には九州に上陸する。絶対する。