ガリシアに馳せる

ria:(名) 深い入り江、おぼれ谷(←そんな単語あるのか?)

Rias Baixas。リアス・バイシャス。Riasはriaの複数形。

この辺

学校の地図の時間で習うリアス式海岸のリアスはこのリアス。以前、マリカルメンと「日本語になってるスペイン語」というテーマで、二人で首をひねらせてでてきた数少ない単語だ。あとは、「パン」(これはスペイン語からというのは微妙なところだが)と「ゲリラ」。スペイン語からかどうか知らんが「リブロ」とかも悩んだところだが、店の名前であって日常生活にはでてこないし・・・。もっと一生懸命探せばいろいろあるのかもしれないけど、ほとんどでてこなかった。

秘蔵の酒を呑む。ねねちんからかなり昔にお土産でもらったVino。Rias BaixasTERRAS GAUDA 2005の白だ。

"あの"ねねちんが「結構いい値段するのよ〜!」といっていたから、それなりの一本なのだろう。ねねちんもおいら同様、3〜5EurosのVino専門なのだが、何度も言っていたところをみると、かなり奮発してくれたのかもしれない。

続・スペインひきこもりで、たまたまエジンバラにいたので、ヒホンあたりまで南下していきそこであける。雰囲気作りも大事だ。

白は普段呑まないのだが、讃岐にいったら蕎麦ではなくうどんを注文するように、Galiciaにいったら、毎日「白」を呑んでいた。

その味がする。うまいっ!!

あまりに懐かしかったので、丁寧にメールでお礼をする。いまさらだが・・・。

この前の旅(3月〜5月)のテーマの一つに「巡礼の道」がある。ちゃんと歩く巡礼ではなく、バスでゴトゴト揺られての旅ではあるが、おいらが一番最初にスペインにいった理由も、大学の授業で巡礼の道について勉強したからというのがあった。

ひきこもり中も、AsturiasやCantabriaにはいったし、Galiciaの方にも微妙に足を踏み入れはしたのだが、Santiagoは泣く泣く諦めたため、前回の旅はかれこれ9年?ぶりくらいになる。

おいらは南よりも北スペインの方がどちらかというと好きな人間なので、じっくりと雨のGaliciaを楽しもうと5日間ほど滞在することにした。2ヶ月の旅なので、一都市に一週間というのはそうとうな配分だ。

一週間にいるのでいきつけの店を作ろうと、あちこちつまみ食いをして、ようやく発見したのがこのBar。

ke komer

ké komer

まだ真新しくて綺麗なお店で、どちらかというといぶし銀なBarに好んではいるおいらとしては珍しい選択であったのだが、とりあえずいろいろ試してみたかったのと、Menuに書かれていた値段がお手頃だったので入った。中にお客が一人もいないから、もしかしたらdueñoと話せるかとも思って。

そしたら、予想を反してここがいきつけになった。

なんか質問しまくってたら、いろいろとサービスをしてくれたのだ。「味見する?」とタダでお店のVinoをタメさせてくれた。またGaliciaではもうあまり見かけなくなったというおまけTapasがついてくる店でもあった。

Leónではまだがっつり残ってるこの習慣も、GaliciaではLugoくらい(またはその近辺の小さな村)くらいで、La Cornaにいたってはほとんど存在しなく、Santiago de compostelaもあるにはあるがだいぶ少なくなってしまったらしい。これは、バス停で知り合った「赤十字」みたいな仕事でアフリカに渡り、そこで風土病にかかって数ヶ月寝たきりで、ようやくGaliciaに戻ってきた・・・という、一見マロキーみたいな男の人が教えてくれた。

彼は突然こんなことを聞いてきた。

男「木曜日はまだここにはいるのか?」
お「まだ予定は決めてないけど・・・たぶん、木曜日の朝には出ちゃうかな〜」
男「できるならば木曜日まで是非いて欲しい!」
お「なんで?」
男「今日(日曜日)から水曜日までは、GaliciaにはいいTapasはない」
お「えっ!?」
男「木曜日のTapasがうまいんだ!木曜日に大量にものがはいってくるんだ」
お「え〜〜!そうなの?水曜日じゃダメなの?」
男「水曜日もなくはないけど微妙だな。やっぱ木曜日だ!」
お「金曜日じゃないの?」
男「木曜日だ」
お「うむ・・・ちょっとプラン考え直してみるよ」

この事については、ké komerの風吹ジュンであるNatiにも確認したので事実らしい。ってことで、Galiciaに行くなら「木曜日」だ。

ついでにNati。

ke komerの人々

このNatiがいろいろおごってくれた。左の金髪の女性はエラク陽気な人で、Galicia人には珍しいというべきか、普通のスペイン人トークでマシンガントークで話しかけてきた。ガリシア訛りが結構強かったため、なんども確認する羽目になったが・・・。

GaliciaのVino事情についてNatiにきいてみた。

とりあえず、メインとなるのはGaliciaといったら!というくらい有名な「Albariño」だが、同じくD.O(ドミナシオン・ デ・オリヘン:生産地のことで、品質保証のマークみたいなもん)をもつ「Ribeiro」あたりがメジャー。当然、両方とも白だ。

値段は下がるが手頃に呑めるのが、MenciaとGodelloで、両方ともGaliciaのVino。前者は赤で、後者は白。Godelloはガスを少し含んでいて、コルクを抜くとシャンパンほどではないが、軽く「ぽんっ!」って音がする。

Galiciaでは「赤」は呑まないの?と尋ねてみたら、呑むには呑むが、Galiciaにはいい赤ワインがないそうで、Galiciaで「赤」を頼むとたいていは「Rioja」がでてくる。このKé komerでも、赤はRiojaが多かった。ただ、彼らが口をそろえて言うのは「Ribera del dueroがおいしい!」だ。Riojaはおいしいけど、面白くない・・・とおいらと同じ意見を持っていた。GaliciaのVinoもRiojaほどおいしくはないけど、面白い・・・とも。

この店・・・Vinoは一杯1.5Euros〜2Euros。そのときのレートを考えると高く思えてしまうかもしれないが、量も味ももうしぶんなし。5杯も呑めば、いい気分でおうちに変えれる。

こんな道を・・・。


夜のカテドラル

夜のカテドラル

夜のSantiago

おいらの宿の前の道

Natiからは他にもいろいろ情報をもらったり、ペセタ時代からの物価の流動、日本のこと、Joseというでぶっちょな男の人も含めて夜中まで盛り上がり、挙げ句の果てには彼女の結婚観(結婚は意味がない。結婚しなくても結婚と同じような生活はできる。メリットがみつかれば私も結婚するかもしれないが・・・云々)という話などもしたが、書ききれないので省く。彼女は妙齢の知的Guapaではあったが、かなりスペイン人っぽくない発想をする人であった。

あ、そうだ・・・これは書いておこう。

Licor de Hiervasとcafeだ。

Licor de Hiervasとcafe

左の黄色がHiervasで、右がcafe。Hiervasは草という意味だが、この場合は薬草とか香草(?)だ。

これ・・・好みがわかれるかもしれないが、Hiervasがオススメ。きゅっ!っと呑むと、気が引きします。見た目通り、度数は高いが・・・がぶがぶ呑むものではないので問題ないかと。「まずい!」という人も結構いるが、好きな人はとても好きだ。金髪女性はHiervasは嫌いといっていた。cafeはおいしいけどと。NatiはHiervas派だ。そう考えるといろいろ好みがあったな・・・彼女とは。

ってことで、住所かいとこ。

C/conga6 15704 Stgo de compostela

調子にのりすぎて、一番かきたかったこと忘れた。

この店・・・雰囲気もよいが、料理がうまい。TapasもMenu del diaも。本当にうまい。誰が作っているのかきいたら、なんとNatiであった。「あたし、食べるの好きなんだけど、作るの嫌いなんだよね〜」と笑いながらいっていたが、それでわかった・・・彼女は天の邪鬼なのだ。嫌いなのに、あそこまで手が込むわけがない。あっちこっちでCardo Gallego(ガリシアの伝統的なスープ)を食べたが、ここのがダントツで旨かった。また、ベトナム人の女の子も働いていて、メニューには「ベトナム風春巻き」が入っている。これには笑った。とてもおいしかったが。

4月18日が一周年ということで、その日は全Tapasが無料となるとのことだった。そこまでSantiagoにいなさい・・・ともいわれたが、さすがに一ヶ月以上Santiagoにいたら旅そのものが成り立たなくなるので、2周年か3周年に回すことにした。

日記じゃなくなったが、まぁよしとしよう。

Vino一本でここまで楽しい気分になれたのは久しぶりだ。

写真をおまけで載せておく。


カテドラル側の広場

カテドラル側の広場

昼間のカテドラル

昼間のカテドラル

見晴台からみたSantiago de compostela

見晴台からみたSantiago de compostela

カテドラルと・・・誰?

もしかして彼が・・・?