ファルク地球儀

globo terráqueo:地球儀


ファルク地球儀
大航海時代においては新興国プロテスタント国家オランダが、アムステルダムで1700年ごろに製作したという地球儀。ファルクは制作者の名前。
現在は、直径約31cmの本物は長崎県重要文化財になっていて、平戸市の(財)松浦史料博物館に所蔵されている。
参考:おまけについてたペラ紙の資料を要約。

(財)松浦史料博物館公式HP
(博物館なのに・・・このHPは・・・うぐむ。ファルク地球儀の現物も写真がぁぁぁ)


日記。

ずっとずっとずっと・・・中世色漂う地球儀のレプリカが欲しかった・・・

が、それが見つかった!(といっても、これは1700年くらいのもんだけど)

viva!続・ひきこもり!

これまでもジグソーパズルはよくみつけて、そのたびに買ってきたが、地球儀になるとなかなかどうして見つからない。もちろん、精巧であれば精巧であるほどうれしいのだが、地球儀は精巧、または古ければそれだけ高い。そんなもん、当然おいらには買えない。ぶっちゃけ、それは値段の問題もあって「見つからなかった」のだ。

あくまで、平面の地図にはない、地球儀的な雰囲気が楽しめればいいので、それほど精巧でなくてもよい。いうたら、観光地のおみやげ物やで売ってるようなもんでいいのだ。だが、旅先でそれらしい店にいってもなかなか出会えたなかったのだ。

たま〜に見つかっても、アンティークショップでだったりして、値がびっくりするほど高くとても気軽に買える品物ではなかった。まぁ、高いといっても、数万程度ではあるから、買えてしまう人には、なんてことないのかもしれないが・・・。

ずっと、探してきたといったが、本当に探してきた。アホみたいに探してきた。

まず、一番期待したのがウィーンでのこと。

ウィーンには「地球儀博物館」(もうすんごい数の地球儀!天体タイプから、普通の地球儀まで。時代も様々!)なるものがあって、「ここなら絶対レプリカあるに違いない!!」と博物館自体や(博物館はあまり大きくない)その近辺のお店(土産物屋も含め)をくまなくみていあるいたが、渋い地図はあったものの地球儀はなし。

「じゃ〜蚤の市だ!」と、Williに連れて行ってもらって探したが、アンティークすぎて駄目(高い)か、ぼろぼろ過ぎて駄目(昔だから地図がかすれてるのか、ぼろぼろで地図が見えないのかがわからないくらいのもの)かのどちらか。

今年の3月にウィーンにいったときも同じように捜し歩いたが、今度はそもそも「地球儀博物館」自体がみつからなかった。もともとガイドにあったわけではなく、偶然見つけたものだったので、もしかしてつぶれてしまったんだろうか?すげ〜楽しい博物館だったのに・・・。場所は、たぶんなのだが、ミヒャエル広場で入り口を背にして右に少しいったところにあるスペイン乗馬学校の側だったと思うのだが・・・ヨーゼフII世の像のところだったと思うのだが・・・いや、絶対!あれ、特別展だったのかな?

次はバルセロナ

バルセロナに関しては、いく旅に探していたと言っても良い。隙あらば、暇あらば探すといった感じ。3年の間に10回くらいバルセロナにはいったのだが・・・見つからず。ここバルセロナにも「海洋博物館」なる心ときめく博物館があるのだが、そのおみやげ物屋も毎回のぞいてはみるものの、まだ見たことはない。例のまだ作れてないジグソーパズルは見つけたが・・・。12世紀くらいの地図。シバの女王がいるやつ。13世紀だったか?

お次は、このまえ初めて足を踏み入れたチェコプラハ!

ここでも「ユダヤ人街ならもしかして面白いのあったりするんじゃね〜の!」と古本屋やら、古い物屋さんやらとか手当たり次第入ってみたが、渋い古本(しかも、それもえらい高い)ばかりで地球儀はなし。関係ないとはおもいつつも、ゼペットじいさんがでてきそうな、アンティークっぽい渋い時計屋にも入ってみたが、そこにもなかった。

まだある。

ポルトガル

ポルトガルリスボンにも海洋博物館がある。当然だ。エンリケ航海王子がおるからな。その発見のモニュメントと呼ばれる、なかなか壮大なモニュメント(そのモニュメントの上から下を眺めると羅針盤みたいのが見えて、それがまたいい!)があり、その側に、「国立考古学博物館」と「海洋博物館」がある。船乗りを目指したい人にはむっちゃくちゃオススメの博物館だ。そうじゃなくても、展示品が楽しいから普通に面白い。

で、ここでも「今度こそ!」と祈ったのだが・・・みやげ物屋にも見あたらなかった。この辺りから、この手のレプリカとか作るのって「日本人だけなんじゃねぇ〜の〜」って思うようになる。プラモデルで「○○城」とか「戦艦○○」とかあるけど、日本の職人じゃないと「むき〜〜」ってなって作らないのかもしれない。

エンリケ航海王子への祈りも通じず、うなだれる。

もうほとんど諦めていたのだ。

でもめっかった。

正直、値段に見合って、見た目や造りはそれなりのちゃっちさなのだが、この値段で見つかったことだけでも感涙ものだ。おいらが買ったのは6000円程度のものだが、その上の21cmになると、急に跳ね上がり4万円近い。おそらくこのあたりにくると結構しっかりしたつくりになるのかもしれない。さらにその上があって21cmに天球儀もつくと6万近くになる。すげ〜欲しかったが、今は無理。宝くじでも当てないと。

「考えない買い物はない!」と豪語するおいらが、迷うことなくすぐに購入した。

で、それが今日届いた。

いや〜〜やっぱ地図ってすごいよ。映画とかでよくやってるが、人工衛星から、ひと一人の顔を判別できるとかできないとか、それはそれですごいけど、侘び寂びはない。Googleマップも大好きでしょっちゅう遊んでいるが、やはり昔の地図には負ける。

ファルク地球儀
家宝です。


ちなみに、ヨーロッパがいいというわけではない。日本の江戸時代の地図とかも大好きである。たまに本屋で売ってる江戸の市内地図とかも大好きだ。

以前、上野の国宝展かなんかにいたっときに、伊能忠敬のおまけ展がやっており、彼が作成した地図を大量に展示していたが、それも作ることに人生をかけた男・・・かっこいいわ。マジで。

あのみたことないから適当につくっちゃってるところとか、見ているだけでゾクゾクする。

今回のファルク地球儀もアメリカ大陸も東海岸はあるけど、西海岸ないし、オーストラリアやニュージーランドも危険だ。っていうか、半分以上ないし、東南アジアに近すぎ。日本も、出島、キリスト教、でもって、サビエル君の関係(オランダだからそれはないのか?)から、九州とギリギリ四国は地図上にしっかりあるが、本州になると形はだいぶあってるが、「未開」の意味なのか茶色い。で、北海道になると樺太あたりとつながっちゃってる。陸続きだ。夢の日本陸続き。樺太とかいたが、樺太自体もない。だって、間宮海峡がないもん。朝鮮半島も細くなっていて、黄海東京湾みたいになってて、日本海が・・・なんか、微妙に巨大な湖みたいになってしまってる。東南アジアも測量技術の問題か、現在のものと比べると異常に密集しているように見える。ただ、寄港地としては重要だったわけだし、かなり細かいし、正確。

これみてると、日本が「極東」っていわれるのがよくわかる。

日本拡大図
日本?

この熱い雄たけびは、書いても書いても尽きそうにないのでもうやめとくが、このファルク地球儀・・・前に「ひきこもり流子育て」についてかき、母乳にワインラベルの話を妄想したり、スペイン好きにさせる子育て方法をあれこれ考えたが、小さいころから、こんな感じの地球儀やら、地図を「玩具」として渡しておいたら、どうなんだろう・・・。勝手に地図覚えたりするかな?日本の形は違うけど、ヨーロッパの地図は正確だし、スペインとかに興味もったりするんだろうか?

地球儀って形状も玩具っぽいし、子供ならくるくる回してるだけで楽しめそうだし、試してみる価値ありとみた。

追記
ママンとマリカルメンにかなりの興奮状態でこの地球儀をみせ、いかに地図というものがすごいかと懇々と説明したが・・・・おいらの興奮をみて「馬鹿じゃないの?」とはいわなかったが、「理解不能」とはいわれた。まぁ、いいさ。漢の浪漫なのさ。


おまけなおまけ
おまけなおまけ。無理矢理、地球儀が入っていた段ボールに・・・
怒られたわけではなく、あくびの瞬間