キリ

おいらは結構「キリ」にこだわる。キリがいい、悪いの「キリ」だ。

石積みの場合のキリは、いま現在、手元にある石をみて、今日頑張ればできるくらいの石を決定し、それをひたすら時間内に終わらせるようにやる。石がまったくなければ、キリもへったくりもないのだが、「これ、気合いいれないとだめなんじゃね?」くらいの石があると、かなり石積みの効率があがる。タイムトライアルみたいな感じだ。もしおいらを使うなら、その辺を考えて石を渡せば、使い勝手は悪くないはずだ・・・と手前味噌ではあるがそう思う。

今日は大中小含めて、11個の石があった。普段は一日1〜3程度で、0の日もあるくらいだから、そうとう多い。

どうでもいいが、普通の大企業とか、出版系のように、残業あたりまえ、土日出勤当たり前・・・の世界での忙しさとは全く異なる。あくまで、定時時間内で可能かどうかの石の量である。

で、その11個・・・どう考えても今日中は無理で、明日に回ると思って、上司にその旨を伝えたのだが、様々な運が味方して、なんと定時2時間前にすべて終了した。

キリにこだわる漢としては、なんとしてでも終わらせたい。終わらせて、明日からはまた悠々自適な自学自習の世界に突入するのだ・・・と心躍らせながら、校正依頼のメールを打つ。まだ3時ちょっとすぎであった。返事が最悪1時間後に来たとしても、まだ1時間半ある。余裕で本番アップできる。

しかし・・・校正依頼の返事がきたのはおいらの退石積み場時間の20分前であった。

緊急の石は2つで「片方だけでもいいので、今日中に!!」といわれたので、なんとかしたというのに・・・さすがに20分前では、戻ってきた修正や変更を直してアップするには短すぎる。できたとしても、慌てて直したページを本番にアップするほどバカではない。

あちらはあちらでテンパっていたようなので、誰が悪いわけではないが、20分前に送ってきて「今日中に!今日中に!」と言われても・・・「知らん!」といいたくなるのが人情ってもんでは・・・。

滅多にない残業するいいチャンスだったのだが、あいにく今日は歯医者の予約がはいっていたのもあり、「もう無理です・・・諦めてください・・・」と冷たく言い放つ。

しつこいようだが、おいらはキリにこだわる漢。今日はそのキリの悪さに、帰りの電車の中、ものすごい心がざわめかされた。明日、中途半端に今日の残り物をかたづけなくてはいけないのだ。しかも、車内でものすごい化粧臭い巨漢のヤンキー(雌)とおしくらまんじゅうで負けたりもして、余計凹む。押された弾みで扉から出されるところであった・・・。

帰宅後、突如降り出した大雨に、ざわめいていた心が、興奮へと転化。なんとかしなくちゃね・・・と、ドライブがてら、マリカルメンつれて、ドンキホーテにスルメ買いに行った。一時間のドライブであった。

ちょっと収まった。